■第156回国会 個人情報の保護に関する特別委員会
(平成15年5月14日)

委員長(尾辻秀久君)
 ただいまから個人情報の保護に関する特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、個人情報の保護に関する法律案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の以上五案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
・山下英利君
 自由民主党の山下英利でございます。今回の特別委員会、個人情報の保護法案関係につきまして質疑の時間をいただきまして、誠にありがとうございます。
 参議院では昨日から実質的な審議が始まりまして、そして今日午前中と審議を伺って、いろいろ各委員が質問になっていらっしゃることで随分私自身も確認もさせていただいておるわけでございますけれども、私自身が、この個人情報の保護ということに関してやはり改めて政府に確認かたがた、そして御答弁をいただきたいと思っているわけでございます。
 個人情報の保護法案については、これまでいろいろな議論がされておりまして、メディアとの関係でありますとか、それから個人情報の取扱事業者の範囲であるとか、主務大臣制の是非であるとか、いろいろな質問等が議論されているわけでありますが、ここで政府のお考えを改めてお聞きするその必要を私は感じているわけであります。
 冒頭でございますけれども、まず、この法案のそもそもの必要性、そしてその目的につきまして両大臣より改めてお聞かせをいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
・国務大臣(細田博之君)
 この個人情報保護法案でございますけれども、我が国は、官民一体となって世界最高水準のIT国家を目指しているわけでございます。また、e―Japan基本戦略、あるいは毎年のe―Japanの計画等を定めまして、まずは教育面あるいは高齢者の教育も含めまして環境を整備する、そして光ファイバーの敷設、そして目指すところは、我が国の社会を、個人の関係につきましても企業、政府の関係につきましても、インターネット等でつなぎまして効率的な社会を作るということが二十一世紀の日本にとって本当に必要なことだということから進めてきておるわけでございますけれども、山下議員も御承知のとおり、逆にそういう時代になりますと、大量の個人情報の漏えいが起きましたり、あるいは個人情報の売買事件等が起き、プライバシー等の侵害を防止しなければならない、国民生活を守るための基盤法制を整備しなければならないということになっておるわけでございまして、国際的に見ましても、OECD加盟国中、三十か国の中で二十五か国は民間部門を包括的に対象とする個人情報保護法を有しておりまして、我が国を含めまして五か国が民間包括法を有していないという状況になっております。
 そのような観点に立ちますと、やはり早急な個人情報保護法案策定の必要性が出ておりまして、二年以上前に法案の提出をさせていただいたわけでございますが、当時、当初、そこまで予測していなかったような報道関係等から強い御批判をいただきまして、昨年には廃案になり、また、修正を施して提出を、再提出をさせていただいた経緯は御存じのとおりでございますが、先ほど来申し上げました必要性というものは日に日に高まっておりますので、一日も早い御審議と法案の成立を期待いたしたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
・国務大臣(片山虎之助君)
 行政機関の関係は、既に電算処理の情報については一定のルールを決める法律がございましたけれども、現下のようなITが急速に進む中で、もう一遍それを見直すべきだろうと、もっと対象も拡大して。
 公的な機関が、行政機関がかなりな個人情報を持っているわけですよ。それは行政の必要のためにやむを得ないんですけれども、ただ、同時に個人の情報は保護されなければなりませんので、そこの接点ですね。行政のための有効な活用と、それから個人情報は守っていく、行政は必要最小限度しか使えないと、こういうことのルールをもう一遍全体を見直してやり直すと、こういうことでございまして、今お話がありましたように二年以上前に出たんですけれども、なかなか難航しまして。
 御承知のように、今回は装いを新たに、与党の修正要綱に沿って直して出させていただいたわけであります。一日も早い審議と成立を心からお願い申し上げます。
・山下英利君
 ありがとうございました。
 今、お聞きいたしまして、やはり今までになかった状況として、このITが進んだという状況は本当に大きい社会変革の要因であるというふうに思います。ITが進むことによって瞬時に大量の情報が流れ出る。そして、個人のプライバシーという問題が瞬時に広範囲にわたって影響を受けるというふうな状況というのが、また今のIT化の流れの中でこれは避け難い。避け難いけれども、それをきちっと歯止めを掛けて個人のプライバシーというものを守っていかなければいけない。正にここの接点で、今、片山大臣がおっしゃった接点をどうやって見いだすかというところに尽きるのではないかと、そういうふうに思っております。
 したがって、この接点というところで考えますと、私は、プライバシーの保護と、それからもう一つは国民生活の向上を目指した活用というこの両面だと、そういうように思っております。その中にはやはり社会規範というものをしっかりと位置付けなければいけないと。正に今、先ほど細田大臣から御答弁いただきましたように、欧米の先進国でもそういった形での法制度がなされているというふうなお話でありますけれども。
 ちょっとここで私がお伺いをしたいのは、個人情報保護法制の国際比較という意味で、OECD各国における法制化の現状、それは五か国だけまだできていないというお話がございましたが、もう少し具体的に御当局の方から御説明をいただきたいのと、また、その法制度ができて、それを実際に運用している状況がもし分かりましたら概略教えていただきたいと、そのように思っております。
政府参考人(藤井昭夫君)
 まず、OECD参加国における個人情報保護法制制定の状況でございます。
 現在、三十か国ございますが、そのうち、公的部門、民間部門、これを双方対象としている国が二十五か国ございます。これはむしろほとんどの国でございますので例示を挙げるまでもないんですが、ただ、普通は一つの法律で双方の分野を対象とする法律の作り方が多うございまして、二十五か国中二十四か国が一つの法律でやっております。
 カナダのみがちょっと違った作り方をしておりまして、まず公的部門のプライバシー法が一九八二年に先行したんですが、その後、民間部門については、これは日本とよく事情が似ているんだろうと思うんですが、非常にIT化が進んだというようなこともありまして、民間部門については個人情報保護及び電子文書法というものを作っているということでございます。
 それで、じゃ、民間部門を対象としない国にはどういうものがあるかということでございますが、五か国あるわけですが、うちトルコはまだ法律、法案全体制定してございません。公的部門のみを対象としているのが、日本を始め韓国、アメリカ、メキシコの四か国となっております。
 それで、各国の法制がどうかということでございますが、OECDの八原則自体は皆共通に各国法制の中に具現化しておるわけなんですが、実際の各国の法律の内容を見てみますと、これは一つは国の体制が違うということもありますし、あと基盤となるような法制、物の考え方も違うということもあるのかもしれませんが、実際の条文というのは非常に言わば抽象度の高いものから具体的にきめ細かく書いているものからいろいろございます。
 ただ、あえて特色的なことを申し上げますならば、ヨーロッパ諸国の法律というのは、民間部門も含めて、私どもは自主規制型にしたんですが、最初に事業者が個人情報ファイルを保有する段階から、通例は第三者機関が多いわけですけれども、事前にファイル保有を通知、登録すると、それで審査を受けると、そういう形で、言わば最初の段階から行政が関与していくと。あと、いろいろ管理者制度みたいなものを作りまして、その管理者を通じて安全管理なんかを徹底するというような作り方をされているということでございます。
 では、実際の運用面はどうかということなんでございますが、これは私どももそんなにしょっちゅう外国へ行けるわけじゃなくて時々行って調査をしておるわけですが、末端の運用面というようなのが一番実は把握しにくいところでございまして、ただその中でも、例えば今申し上げましたファイル保有の登録の励行状況なんか、これどういう具合なのかというようなことを調査させたりしているんですが、どうも余り励行されているような状況じゃないようでございます。むしろ、結構条文自体はきちっとしているんですけれども、運用の方がちょっとよく分からないという状況だというふうな、調査に行った者なんかからは聞いているところでございます。
・山下英利君
 ありがとうございます。
 今のお話の中で、実際の運用面のところというのは、やっぱりまだまだ新しい法律であり、これをやはり日本の今の現状に即した形で見ていかなきゃいけないと。言ってみれば、この種の法律というのはやはり走りながら考えていかなきゃならない部分も多々あるんではないかなと、そのように私は思います。
 ちょっと追加でお聞きをいたしたいんですけれども、欧州型と言われている今回のこの法案なんですけれども、実際、欧州で適用対象外と、今回のこの法律の中では適用対象外という、義務規定の適用除外の対象ということで幾つかうたわれておるんですけれども、実際、欧州なんかではどのような感じでございますか。
・政府参考人(藤井昭夫君)
 これも率直に申しまして、なかなか一律に申し上げることは難しい問題かと思っております。
 と申しますのは、各国いろいろな形でうまくその適用関係を調整していると。日本なんかの場合でも、最初に法律の対象そのものから除いて、あるいは条文だけで関係ある部分を除くとか、あるいは実際の条文の例えば不開示の基準なんかで除くとか、いろんな調整の仕方をしておるんですが、そこはなかなか一律難しいんですが。ただ、一般的に申し上げますのは、やっぱり外交とか防衛それから警察関係とか、そういったものの個人情報の取扱いについてやっぱり各国法制ともちょっと違った作り方を、ほかの情報とは違った取扱いをされているということが言えるかと思っております。
 あと、前、衆議院でもいろいろ御論議があったんですが、いわゆるセンシティブ情報というもの、これは確かにヨーロッパの諸国の法律ではそういう類型を設けておられるところが多いわけですが、ただ、これも今申し上げましたように、やっぱりセンシティブ情報でも本当に必要な場合もあるわけですから、むしろその必要な場合を例外として除いた上で、その範囲内で適正な取扱いをさせるというような形になっているということでございます。
 基本的には、なかなか本当に一律に申し上げにくいところではあるんですけれども、それは各国いろいろな事情はあるんでしょうけれども、やっぱり守るべきものは守るとか、あるいは除外すべきものは除外しているという面では共通するところがあると思います。
 そうだ、失礼しました、あと一番やっぱり関心の深いのは報道関係、ジャーナリズム関係の取扱いなんだろうと思うんですけれども、これも我が国でも問題になったんですけれども、やっぱりEU諸国なんかでもああいうジャーナリストとの調整をどうするかということは大きな論点とはなっているようでございます。
 ただ、これも前から各方面に御説明しているんですが、基本的にはやっぱりジャーナリズムも個人情報のもっと適正な取扱いというようなのはやるべきなんであって、ただ、支障のある範囲でやっぱり除いていくというような形、例えば目的制限とか非常に厳しいようなものは除いている、ただ安全管理なんかは残しておくとか、あるいはジャーナリズム自体に自主的な取組をさせることによって対象から除くとか、そういうような、いろいろ各国では工夫はしておられるようでございます。
・山下英利君
 ありがとうございました。
 今のお話のとおり、やはり欧米においても、今回の法律、言ってみれば包括法という形で基本的なところをまず押さえて、あとは、欧米でも、ヨーロッパでもいろいろ試行錯誤しているようですけれども、そういった努力を積み重ねていかなきゃいけないんではないかなと、そういうふうに私は思っておる次第であります。
 したがいまして、今回の、ヨーロッパ型と私は認識をしているんですけれども、こういった包括型の法案を作ったというところで、これ欧州型と申し上げてよろしいんでしょうか。それからまた、でき上がったというか、今回審議しているこの法案自体、欧州で実際に行われている法案に比べて遜色のないものかどうか。言ってみれば、海外から日本に来てその個人情報の取扱いについて違和感を感じないかどうか、その辺についてのお考え、お聞かせいただけますでしょうか。
・国務大臣(細田博之君)
 アメリカの場合はやはり判例法、慣習法の国でございますので、プライバシーの問題を含めましてこの個人情報に対する保護の問題も実例を積み上げていくと。しかも、非常に裁判も迅速であり、かつ弁護士制度も発達しておりますものですから、そちらで自主的に対応することによって国民の権利利益が非常に速やかに守られるという面もございます。もちろん、訴訟社会と言われておりますが、欠点もあるわけでございますが。
 したがって、米国型にはなり得ないわけでございますが、ヨーロッパ型というのも、届出制等を取っているということは若干、欧州各国と違うわけでございますが、我が国の特殊性として特に申せますのは、歴史的に非常に各官庁が、言わば血液が社会にきめ細かく流れるように、非常に広範な行政の責任をこれまでも持ってきておりますから、これを活用すると非常にきめ細かな形での個人情報の保護が図れるという面もございます。そこで主務大臣制というのも取っておるわけでございますが。
 ただ、日本のこの個人情報保護法も、これまでの法制と違いまして、官が何でも許可制を取ったり事前チェック制を取ったりというのではなく、あくまでもこれは個人の権利として当事者間でまず話し合ってもらうと。どうしても大きな問題があって、これを行政庁に申し出る等によって処理する必要がある、あるいは司法の場、行政、司法の場に持っていかなければならないような状況が生じたときに初めてこれを取り上げていくというような仕組みになっておりまして、非常に効果的には大きいと思います。
 もう一つは、事前の言わばガイドライン、基本方針の下でのガイドライン等をきめ細かくやりますので、その面では、これまで非常に大きな比重を占めております過失のような、ソフトウエアとかいろんなものの運用を間違って過失によって情報漏れが起こるというようなことは、ほぼ完璧に防げるのではないかなということを期待しております。
・山下英利君
 ありがとうございます。
 今の細田大臣の御答弁に関連してですけれども、そうするとこの法案の目的というものにおいて、先ほどちょっとお話があったのは、プライバシーの保護と、それから、要するに接点ですね、国民生活上の向上のための活用であるとか、そういったものの接点を見いだすということは大変大事なことなんですけれども、今回のこの法案において、プライバシーの保護、これはもちろん必要であると。だけれども、要するに規制と申しますか、これが過度になれば、むしろITが進むIT社会の中で民間のビジネスチャンスを摘んでしまうのではないか、そういった懸念の声も聞かれるわけでありますけれども、その辺についてのお考えをちょっとお聞かせください。
・国務大臣(細田博之君)
 これまでも各党の御意見を衆議院、参議院ともにお伺いしておるわけでございますが、お一人お一人の議員におかれましてもそれぞれ揺れている面があるんですね。
 つまり、個人情報が非常に保護されないような実態に陥ったときには厳しくしてほしいと、それはデータ業者であれその他の業であれ、それはもう是非プライバシーの侵害を防ぐために厳しくしてほしいという一方の社会的要請と、それから日本の官庁を始め、何か言わば権利の規制のように、逆に非常に厳し過ぎる対応をすることによってIT社会の健全な発展を阻害する面があるのではないかということを御質問になる方がおられます。第一条の規定等にもございますように、その点はバランスを取っていかなければならないというのが第一点。
 それから第二は、やはり個人が被害を受けるという観点からいいますと、個人が自分の問題として個別に処理をするのがまず第一のステップでありまして、そういうことが非常に難しいというような段階におきましては、行政庁に申し出て、また関係団体、関係企業との間の調整、指導をしていくと。それでも、どうしても故意あるいは悪意を持って対応しておるようなところがある場合には更に勧告、命令、罰則というようなところまでいくという多段階な方式を取っておるわけでございますので、その両方をにらんでいるというふうにお考えいただきたいと思います。
・山下英利君
 ありがとうございます。
 実際、民間企業であれば顧客の情報、これに対する管理、これは要するに大事な資産でありますから、これには十二分に気を遣うと、更には内規で厳しく規定をするというふうなところが多いわけであります。
 今日は、金融庁から伊藤副大臣が来られていますので、金融業界ということでお話をお聞きしたいなと、そういうふうに思っているんですけれども。
 最近、コーポレートガバナンス、要するにその中でもコンプライアンス、要するに法令遵守というようなところが盛んに金融界も言われておりまして、特に金融業の場合にはもう本当に膨大な量の個人の、しかも非常に重要な情報を管理しなきゃいけないと。その中でそれだけの膨大な量の情報が管理ができるのも、これはコンピューターがどんどん進んで、IT進んでいるわけです、それが可能になってきているわけなんですけれども。
 今この機会に何が非常に大事かという点を考えてみますと、やはりそれをきちんと管理すると。要するにチェックし管理する機能、これを持っていかなければ、なかなかこの法律が施行されても、自主努力という形でも前へ進んでいかないのではないかなと、そういうふうに私は思うわけですけれども。
 金融庁、実際に金融検査をやっておられまして、銀行のこういったコンプライアンス、特にシステムの部分ですね、それから情報管理、この点についてのちょっと今状況、お聞かせいただけますでしょうか。
・副大臣(伊藤達也君)
 お答えをさせていただきます。
 先生はもう金融実務に大変精通をされておりますので、今御指摘がございましたように、その顧客情報に対するコンプライアンス体制の在り方、あるいは管理の状況というのは非常に重要だということでありまして、私どももそうした問題意識を強く持っております。したがって、検査におきましては具体的には、例えば預金取扱金融機関におきましては、顧客情報は法的に許される場合及び顧客自身の同意がある場合を除き第三者に開示をしていないかどうか、顧客データの取扱いについては管理責任者、管理方法及び取扱方法を定め適切に管理しているかどうか、その具体的な検証項目を設けて検証を行っているところでございます。
 また、消費者金融を含む貸金業者の検査におきましては、信用情報の収集に当たり顧客からの書面による事前の合意を得ること、そして信用情報の目的外の使用の禁止あるいは信用情報の適切な管理、こうした留意すべき事項について検証を行っているところでございます。
・山下英利君
 ありがとうございます。
 それで、その金融検査における検査項目の中にどういったものが入っているかということなんですけれども、コンピューターを、例えばアクセスする、重要な個人情報、幾つかの段階に分かれていると思うんですが、それを実際に内部管理者の段階によってきちんと使われているかどうか、きちんと取り扱われているかどうか。これももちろん管理もチェックもされると思いますし、それから、いわゆる専用回線であればそこから漏れるということはまずないわけで、やはり情報が漏えいする場合には人的な要因、あるいはコンピューターに、要するに通常考えられないようなアクセスをした場合は必ずその記録は残るというようなところのチェックの体制ですね。この辺のところはその検査項目の中に入って見てられるかどうか、その点をちょっとお答えください。
・副大臣(伊藤達也君)
 今御指摘のありました点でございますが、これも金融検査マニュアルの中で「顧客等のデータ保護」ということで具体的に検査のチェック項目が設けられておりまして、先生御指摘の点については、その点についてしっかりチェックをし、そしてリスク管理の体制を整えていくということになっております。その点を私どもとしても検査として検証しているところでございます。
・山下英利君
 どうもありがとうございました。
 伊藤副大臣への質問はこれで終わりますので、お引き取りいただいて結構です。
   〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕
 今の、これは銀行でございますけれども、細田大臣にお聞きをしたいんですが、やはりそういった、銀行であれば金融庁、これは多重債務者という関係から、やはり個人情報を法的に許されるならば、貸出しといいますか、そういったリスク判断のためにやはり個人情報をできるだけ蓄積をしなきゃいけないといったニーズが出てまいるわけで、その辺のところは金融界というものの特性に合わせたやっぱり対応というのも考えていかなきゃいけないのかなと、そのように思うわけですけれども。
 今回、衆議院の附帯決議でも、事業分野によってやはり個別法というようなことも検討するというようなこともうたわれているわけなんですけれども、こういった事業特性を個別に考えていくということに対しましては、細田大臣はどのようにお考えでいらっしゃいますか。
・国務大臣(細田博之君)
 一般的にまず申せば、金融にしろ医療にしろほかの業種にしろ、自分の大切なお客さんの情報を自ら扱う場合には、それがいやしくも、患者さんはお客さんと言わないかもしれませんが、その人の情報がほかへ漏れてしまうというようなことは極めて営業的にもまずいわけで、社会的な指弾を受けるわけですね。現に、この八年半の六十六件ほどのこれまでの大きな個人情報漏えい事件の中でも金融機関が若干入っております。そういったものは、しかしほとんど過失でございまして、これはしかるべき担当の行政庁が注意をし、それがないようにすれば足りるということだと思っております。
 ただ、だんだん微妙な情報が出てきて、金融機関の間でも、先ほど言われました多重債務者などは、いろんなところへ来て金融機関に迷惑を掛けて、借りては踏み倒すといいますか、返さないような人も出てきておりますから、若干の情報交換をしておるような実態もあるようでございますが、そういったものについて特に価値が大きいということで、不心得者がおって、それを外に流してしまうと、対価を取ることも多いんでしょうけれども、そういうことをする者をしっかりと取り締まってもらわなきゃいけないわけで、それは正に金融機関の信用にもかかわってくるわけですから、言わば一種のガイドライン、行政指導によってそのようなことがないようにということをきちっと指導することによって、私はそういった案件はほとんど防げるものだと思っております。
 それから、五千件で切るということによってもうほとんどの金融機関はカバーができると。ただ、それで本当に大丈夫なのかという点について、個別にはいろいろな特有な課題はあると思っておりますので、この個人情報保護法によって相当程度カバーはされるけれども、特別なものについてカバーされないケースを今後救済していくべきであると。これは若干の今後の発生する事態を研究しながら、それに迅速に対応するということが最も適当であると思いますが、そういった意味で個別法も検討に値するということを申し上げているわけでございます。
・山下英利君
 ありがとうございました。
 走りながら考えるというところは、実際そういったいろんな想定をしないことももちろん起きてくる、そういった環境にあるんじゃないかなと、そのように思っているわけで、今の御答弁聞かせていただいて心強く思っております。
 続きまして、今回の修正点につきましてお話を伺いたいんでございますけれども、今回の修正点のポイントで、やはり報道というところが除外されたということが出ておりますけれども、この報道の定義をめぐっては大変議論があったわけですけれども、報道をこのように定義された理由について、参考にされた最高裁の決定等を含めて整理してちょっとお答えをいただきたいと思います。
・政府参考人(藤井昭夫君)
 今回の再提出法案では、与党修正要綱において報道の定義をすべきというような御指摘がございまして、それを受けて今回の法案に定義規定を置いたところでございます。
 そういった点、なぜ定義規定を置く必要性があったかということにつきましては、元々、この法案は報道を規制する意図もそういう内容でもなかったわけでございますが、結局、報道の適用除外をするということになりますと報道という概念を使わざるを得ないわけでございますが、その報道という概念、これが結局除外されるかどうか、どこかの行政機関に苦情なんかを持ち込まれた場合、だれが判断するのかと。それで、主務大臣なり行政機関の長が判断するんであれば、結局、行政機関が裁量的と申しますか、恣意的に判断するんではないかというような不安、懸念というのがジャーナリズム界を中心に非常に強く御指摘があったということでございます。もちろん国会の場でもそういうような御指摘があったということでございます。
 それに対して政府側としては、報道の定義はこういうことですよということで国会で御答弁、大臣からも御答弁、何度も差し上げていただいたんですが、なかなか国会での御答弁でも、そういうような報道という概念を行政機関が勝手に解釈して恣意的に判断するんじゃないかという不安、懸念というのが払拭されなかったということでございます。
 そういうこともございまして、与党の修正要綱では、言わば私どもがというか、政府側が国会なんかで答弁していた報道の定義というものをおおむねはっきりと条文の形で確認的に規定すべきというような御指摘だったというふうに理解しております。
 そこで、この報道の定義、ちょっと読み上げますと、報道とは、客観的事実を事実として不特定かつ多数の者に知らしめることと、意見、見解を含むという、こういうような趣旨になっているわけですが、こういう文言をどういうことで作ったかというような御質問かと思うんですが、私どももいろいろ調べまして、あるいは法制局とも御相談申し上げました。
 結局、どういう考え方になったかというと、まず報道というのは広辞苑等ではどういうふうに理解されているかということでございますが、ちょっと広辞苑なんか見てみますと、社会的な、社会の出来事を広く告げることであると、そういうことが書いてあるわけですが、言わば事実の報道と言われていることでございますけれども、そういう社会の出来事を広く告げること、これが一般的な認識というふうに私どもは理解したわけでございます。
   〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕
 また、いろいろな判例等も調べたところでございますが、なかなかしっくり、ぴったりと判例そのもので報道の定義をしたものはございません。ただ、今も事実の報道ということをちょっと申し上げましたが、最高裁の決定の中においても、これは労働組合のような機関紙、これが特定広報の統制を目的として単なる宣伝文書にすぎないという、こういうものについては報道の自由の対象外であるという趣旨を述べられているものがあったわけでございますが、言わばこの決定は、報道を直接的にしてというものではないんですが、単なる宣伝というような主観的な意見、見解のみを述べるということは報道に当たらないと。やはり、客観的事実を知らせるということが報道の一つの本質的な要件ではないかというふうに判断しておられるということを私どもとして判断したということでございます。
 こういうようなことを参考にしながら、一般的な意味での報道をそのまま表現するというような観点に立ちまして、現実の報道は、今申し上げましたような事実、客観的な事実を事実として知らせると、そういう要素だけではなく、これに基づいての意見、見解を述べると、こういったものは通例もう随伴しちゃっているということから、先ほど述べましたように、第五十条の第二項で、報道を、「不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせること(これに基づいて意見又は見解を述べることを含む。)」と定義することとしたものでございます。
 なお、こういう報道の定義を各方面に御説明したときにまず不安、懸念が示されたのは、客観的事実というような文言を使っているものですから、仮に誤報であったり、結果的に誤報であったという場合もあるんでしょうけれども、そういう場合は報道なのかというような懸念を示されたんですが、この客観的事実の意味は、冒頭申し上げました広辞苑の意味そのものでございまして、言わば社会的な出来事という意味で使っておるわけでございまして、言わばそういうような社会的な出来事を知らせるということを目的で活動をされている報道、そのことを言っているわけでございまして、内容について一々客観的事実であるかどうかということを問うているものでないということは念のため申し上げておきたいと思います。
・山下英利君
 丁寧な御答弁、本当にありがとうございます。
 と申しますか、ここの部分というのが一番私も議論を聞いていて分かりにくいという部分でもあったわけですけれども、今回の修正の中に、報道に加えて著述というものが適用除外されたということで、先ほどちょっと話が出ました個人のプライバシーとそれから今度は表現の自由というところの接点についての議論であるかというふうに思うわけですけれども、今回、著述、報道に加えて著述が除外されたことによって、表現の自由に関係するものはすべて義務規定から適用除外されたと、そういうふうに私、認識しておるんですけれども、例えば出版物とか放送番組で報道にも著述にも当たらないと、そういったものというのはあるんでしょうか。
・大臣政務官(大村秀章君)
 委員御指摘のように、このたび、著述というのを今回適用除外ということにさせていただきました。
 これは、著述の定義といいますか、これは御案内のように、小説、評論などのジャンルを問わず、人の知的活動により創作的な要素を含んだ内容を言語を用いて表現をするということで、その表現方法、手段というのは、出版物でありますとか放送、インターネット、そういう手段を問わないということでございますので、そういったことからいきますと、今、委員御指摘のように、報道か著述かということどれかに当たればいいということ、一部でも、ちょっとでも入っていればいいということでありますので、そういうことからいきますと、出版物や放送番組でこれに入らないというものは考えられないということでよろしいんではないかというふうに思います。
 ただ、報道にも著述にも当たらないというもので、例えば、出版にあっては紳士録とか住宅地図というものがあると考えられます。また、こういうものももちろん、それはもちろん今これを実際に作って売られる方がおられるわけでありますけれども、これは例えば、とある有名人の方で住宅地図からうちの名前は、これは載せてほしくないということがお申出があれば、これは今でももちろん外しておるわけでありますけれども、そういったことを今回の法律では明らかにしたということで御理解いただければと思います。
・山下英利君
 どうもありがとうございます。
 それに加えて、今回の法案で、報道機関等が義務規定の適用除外になる事業者について自主努力義務というのを、規定が残されているわけでありますけれども、先ほど、例えば銀行であれば金融庁、事業会社であれば所轄官庁、そういったところがチェック、管理をするということになるわけですけれども、この報道機関の場合に、その自主努力義務規定、これをチェックしたりする組織というのは特にないんではないかなと思うんですが、この辺のところはどうやって検証というか、考えたらよろしいんでしょうか。
・国務大臣(細田博之君)
 報道の自由は、御指摘のように、憲法上もはっきりと保障されておりますし、何よりも報道に従事する機関あるいは個人が自らの良識と判断によりまして報道に従事する、そしてその内容は問われないということで本来律すべきことであると思っております。
 ただ、もちろん民事法その他、刑法その他の規定はございますので、そういうものに当たって、例えば非常な損害を受けた、精神的損害を受けたという場合には、民事訴訟の対象になったりすること、あるいは名誉毀損や侮辱その他の項目に該当することも前例としてはあるわけでございますが、この法律はあくまでも個人情報を保護する、そして大量に処理されるものを中心として個人情報を保護するということでございますので、言わば保護法益から除外したというふうに本来は野党提案の法案でもあるいは前の与党の法案でも、マスコミ辺りから、ちょっと怪しいんじゃないか、これで読めるんじゃないか、本当に訴訟になったらこの点がむしろ援用されるんじゃないかというようなことも大分指摘されましたので、そのような懸念に及ばないということを明確にする規定にいたしました。
 しかし、それは報道機関等の自主努力を否定するものではなくて、むしろそれは当然期待すべきものでございますから、自らの身を処していただきたい、あるいは、報道機関の中での自律的な組織もあるようでございますから、そういった中でよく御検討を願いながらプライバシーの保護等に留意していただきたいと、こう思っておるわけでございます。
・山下英利君
 ありがとうございました。
 先ほど私、ちょっと申し上げたかと思うんですが、要すれば自主努力目標、これは社会規範的な意味合いの非常に強いものであって、それは国民一人一人が努力して積み上げていかなきゃいけない部分だというふうには思うわけであります。そこまで法律で縛るというふうなことでやると、かえって私は、活力を阻害する、あるいは表現の自由に対しても影響を及ぼしかねないというふうなところもあるのではないかなと思っております。
 それで、この参議院の委員会でも昨日もお聞きをしておりまして、いろいろ質問が重複するかもしれませんけれども、衆議院の議論あるいは参議院の議論でも、やはり細かい事柄につきまして、これはどうだあれはどうだという議論、これは、この法律の性格上は限定列挙しているわけではございませんから、やはりこういうケースにはどうなんだろうかというようなところは議論されてしかるべしといいますか、そうすることによってより中身が見えてくるというようなところもあるのではないかと思いますので、私の質問も重なるかもしれませんけれども、その辺はちょっと御容赦をいただきたいと、そういうふうに思います。
 細田大臣にもう一度お伺いをしたいと思いますが、例えばカーナビであるとか検索エンジンであるとか、最近の新しい新事業という分野がこの法律によってかえって過度に規制が及ぶことになるのじゃないかというふうな意見も出ております。
 これにつきましてちょっと事務方にお聞きをしたいんですが、実際、カーナビなんかは欧米でも出始めているようなんですけれども、ヨーロッパの方の法制上は、これに対する議論というのはいかがでございますか。
・政府参考人(藤井昭夫君)
 恐縮ですが、ちょっと聞き取りにくかったんですが。
・山下英利君
 済みません。だから、カーナビ出てきて、先ほど言っていたOECD諸国の法体系の中でそのカーナビに対する議論というのは何かお聞きになっていらっしゃいますか。
・政府参考人(藤井昭夫君)
 失礼しました。
 カーナビということ自体について議論があったという話は聞いておりません。ただ、最近、モバイルというか、移動型のコンピューターみたいなものが登場しておるようですが、こういったものについては外国の中でもどういうふうに法規制するのかということを検討しているという話は聞いたことはございます。
 各国とも新しい製品なんかについては関心は持っていることは事実だろうと思っております。
・山下英利君
 ありがとうございます。
 それで、細田大臣にお聞きしたいんですが、そういった新事業分野について過度の規制が及ぶんではないかなという懸念が報道されるわけですけれども、言ってみればこれから出てきたことに対応するというようなところで、担当大臣のこういった報道等に対する御見解をお聞かせいただきたいと思います。
・国務大臣(細田博之君)
 まず、個人情報処理事業者というものを定義しなければならないということで定義があって、他方、主務大臣がいろいろな指導監督その他の命令、その他の措置を取るという規定があるものですから、そこにちょっとでも引っ掛かると何でも規制を受けて、単純にどこかでカーナビを買ってきたり、あるいはその他の名簿を買ってきたものが自分のために動かしておると、それだけでけしからぬと言われるんじゃないかというような御懸念が随分、特に衆議院で議員の中から提起されて議論をしたわけでございますが。
 そもそも、本当はこの法案の形について誤解もありまして、そもそも個人に対する情報の扱いによって、その個人の権利利益を侵害するという事態があって初めてこれはその個人から問題が提起されて、その問題提起が更に当事者間の調整で済まなくなって、非常に大きな問題で、もう相手も言うことを聞かないし、自分は非常に困っているといって駆け込むところが国民生活センターであったり主務大臣であって、そこで、駆け込んだところ、やっぱりそこまではいきませんよというと話合いをしなさいということになって、さらに、やはり大変問題であると、これは波及効果も大きいし、何とかすべきである、そういうところで初めて主務大臣が公式的な権限を行使すると、こういう枠組みになっておりますね。
 したがって、今まで主務大臣は許認可権を有するとかなんとかという法律はたくさん日本の中にあったんですが、全く違う法律の構成になっておるということを御理解をいただきたいと思いまして、主務大臣があるからとか、定義があるから直ちにあらゆる新規技術によって外から何万人分のデータを買ってきてそれを自己の用に供したからといって、すぐ何か監督を受け、処罰を受ける可能性があるというふうにお考えになられる方があるとすれば、それは全くの誤解であるというふうに私は申し上げたいと思います。
 ただ、そんなことは言っても心配なんじゃないかと、大丈夫かというふうなお尋ねも何回もありましたんで、それはもう全く大丈夫であると。そして、できるだけ政令で定めるときに御心配のないように抜けるだけは抜きますと。単純に買ってきて自己の用に供するとか、そういうものは抜きますと。しかし、大量のものを事業の用に供して、またいろいろ悪意を持って運用する人もいるかもしれないんで、それは情報を売り買いしてみたり、あるいは過失も含めてですけれども、そういう大きな問題が生ずる可能性のある業態とぎりぎりのところでは境界不分明な場面もございますので、五千というような形式論ではもちろんはっきりさせようというわけでございますが、そこの、それ以上の境界不分明なところについてはやはり一件一件前例を積み上げていくという、言わばプライバシーの権利でも一件一件判例等によって積み上げていくように、個々の御相談あるいは行政上の処分等で積み上げていく。最終的には判決によって裁判所の判断を積み上げていくという筋合いのものではないかと思っております。
・山下英利君
 どうもありがとうございました。
 続きまして、行政機関、今度は民間ではなくて行政機関ということに話を置き換えてちょっとお聞きをしたいと思うんですが、先ほど民間の場合の、民間のチェック体制というふうな話を私はちょっとさせていただいたんでありますけれども、行政の場合の今そういった個人情報のチェック体制につきまして、総務省の方からちょっと御説明をいただきたいと思います。
・政府参考人(松田隆利君)
 お答え申し上げます。
 行政機関の場合でございますが、民間に比べまして、民間が自主的な規律を基本といたしているものに対しまして、行政機関の方は、行政の公開性、透明性の向上の観点を加味しまして、詳細かつ厳格な制度にいたしているわけでございます。
 基本的には、行政は各省、各大臣によって分担管理されておりますので、この行政機関個人情報保護法に基づきまして各大臣が厳格に管理をしていただくことになるわけでありますが、これに対しまして、本人からのいろんな開示請求あるいは訂正請求それから利用停止請求という請求権によるチェックに加えまして、主要な個人情報ファイルにつきましては総務大臣への事前通知を制度化いたしておりまして、事前チェックをする。
 さらに、開示請求、訂正請求等々に対する御不満がある場合には不服審査ということになるわけでございますが、これは、情報公開・個人情報保護審査会というものを設けさせていただきまして、第三者的な立場からも審査をしていただくというような形でチェック体制を整えているところでございます。
・山下英利君
 どうもありがとうございます。
 今のそのチェック体制についてですが、行政の方もIT化、ネット化が大変進んでいる状況なんですけれども、要するに、システムの管理状況とか、そういったところのチェックはどういうふうにされておりますですか。
・政府参考人(松田隆利君)
 お答え申し上げます。
 既に現行の電算機個人情報保護法におきましても、正に電算個人情報の処理でありますから、電算処理システムについてきちっとした安全管理を行うというようなことを法律上規定しているわけでございます。
 したがいまして、これに基づきまして安全管理のガイドラインを策定させていただいておりまして、それに基づきまして各省において安全管理をしていただくということでございます。そういう安全管理を含めまして、総務大臣がその施行状況を調査をするということで、施行状況調査を行っておりまして、そういう観点からのチェックも行わせていただいているところでございます。
 このような仕組みは引き続き、現在は電算個人情報保護だけでございますが、幅広く個人情報保護全般に今度の行政機関個人情報保護法案によって広がるわけでございますので、その体制を更に整備してまいりたいと考えております。
・山下英利君
 どうもありがとうございました。
 総務大臣にお伺いをさせていただきます。今の御報告いただきましたとおり、やはりそういった個人情報の保護に対して、情報保護法が整備されるわけでありますけれども、地方公共団体において個人情報保護条例の整備状況、これについてちょっとお答えをいただきたいのと、またそういった場合、早急に個人情報の保護条例を整備できていないところはしていかなければいけないんじゃないかなと、そういうふうに私も思っているんですが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
・国務大臣(片山虎之助君)
 地方は個人情報保護条例でやっていただくと、こういうことでございますが、先ほどもお話し申し上げましたように、昨年四月一日現在では条例を制定している団体は全団体の約三分の二に当たる二千百六十一団体、それから条例でなくて規則や規定によって対策を取っているものを加えますと二千六百三十三団体、全団体数の八〇・一%でございます。
 そこで、条例なんですけれども、規則や規定よりも条例が一番法的効力ありますから、全部条例でやってくれと、それから今まで作った条例を点検して見直してくれと、特に今回は開示に訂正に利用停止まで、そういう請求権が入ったわけでありますから、そういうことも見てくれと。それから、地方団体の場合にどこまで事前チェックの必要性があるかということもありますけれども、そういうことを含めて、今回の行政機関個人情報保護法を一つの参照にしてそれぞれの条例を見直して強化してくれと、こういうことをもう既に申しておりまして、住基の第二次稼働も始まりますから、セキュリティーの点検をいたしましたけれども、併せて個人情報保護対策の万全を期すために再度地方団体に要請し、その結果をフォローするようにしてまいりたいと考えております。
・山下英利君
 どうもありがとうございました。
 先ほどのチェック体制をきちっとやっていく、それから今、大臣に御答弁いただきました、条例を完備させていくということは正に今的を得た、時期的なものだと思いますし、これを進めることによって不安も解消の一途に進むというふうに私も考えておりますので、是非よろしくお願い申し上げます。
 そういうことで、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。




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