○山下英利君 自由民主党の山下でございます。 岩城委員に引き続きまして、関連質問をさせていただきたいと思います。もう時間が限られておりますので、前置きは抜きにさせていただいて、早速質問に入らせていただきたいと、そのように思います。 先ほど岩城委員の方から質問もございました。度々言われている話の中に、なぜ今民営化なのかというところ、これがもう引き続きいろんな角度からの質問という形で出てくる話だと思っております。私自身も、地元行きますと、いかに身近な郵便局が国民の間に定着しているか、しかもそれは過疎化の進んだ地域だけではなくて、いわゆる地方都市の中でも、本当にきめの細かいサービスをやっているということが地域住民の皆さんにどれだけ評価を受けているかということを肌で感じている者の一人であります。 したがって、この今回の民営化においては、従来郵便局がやっていた仕事というのは、民間の意識から見ると過剰という、過剰サービスというぐらいの表現が当てはまるようなきめの細かいサービスをしているということから、地域の住民の皆さんから大変な信頼を受けていると。それは本当に、フェース・ツー・フェースと申しますか、もう相対でお互いがよく知り合っている中で信頼関係を築き上げるといった長年の努力を積み重ねてきたというところがございます。また、そういったところを今回の民営化の法案の中でこれからしっかり担保していけるのかというところが一つの大きな争点だと私は思っております。 そして、もう一方では、先ほど大臣も御説明になりました三百五十兆円という大変大きな金額が今国から国に流れていると。小泉総理おっしゃいますように、民間の活力をそこに入れて、そして経済の活性化に資するべきであるというお話についても、またこれも一つ大きなポイントだと。言ってみれば、どっち、両方を追っ掛けた場合に何が起きるのかということをしっかり見ていかなければいけないと、そのように思っております。 岩城議員の、岩城委員の方から、今後の郵便局に関しての質問も多々ございました。そして、私自身がこの今回の民営化について一言竹中大臣にお聞かせをいただきたいのは、今回の民営化法案が出るときに際して、なぜ四社の完全民営化というプランが出てきたかというところが、私はちょっと知りたいなと思っております。 なぜかと申しますと、本来、事業採算というものを考える、そして新しい民営化の民間会社としてしっかり立ち上げることを考えた場合には、やはりその採算というものをしっかり支えられるような、そういった民営化をしていかなければいけない。そして一方で、やはり公的なサービスも含めた不採算の部分が残るところは、これはやはり官の仕事ではないかと、官の仕事の位置付けというものを残しておかなければいけないんではないかと。そのような考え方の中で、一部の民営化という考え方が実際検討の中で行われたのかどうか、これについてお聞かせをいただきたいと思います。 例えば、公社を残して、例えば郵便局の窓口会社ということではなくて公社という形を残して、いわゆる事業部門をいわゆる分社化して民営化するとか、やはり全体の採算、そして個別の採算、それと個別の将来像を踏まえた上でのいろんな面での検討をされたのかというところは、一つお聞きをしたいなと、そのように思っております。 ひとつよろしくお願いいたします。
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○国務大臣(竹中平蔵君) 山下委員のお尋ねは、基本的には、まず分社化した理由、そしてその中で官の仕事をどのように位置付けたのかと、そういうことであると存じます。 まず、これは一般的な言い方になりますが、やはり分社化をなぜしなければいけないかということに関しましては、これは郵便の事業、そして窓口の仕事、貯金という銀行の業務、保険の業務、これはやはり非常に特性の異なる四つのそれぞれの機能を有しているということだと思います。 そこで、一つの事業の損益状況が他の事業に影響を及ぼすというようなことは、これは未然に防がなければいけない。この点、実は金融に関してはとりわけ重要であろうかと思います。金融と商業というのはやはり分離をしていただくというのが、これは金融の一般的なルールであるというふうに考えるわけでございます。そうしたことを考えると、やはり互いの損益がお互いに影響を及ぼさないようにするような意味で分社化をする必要がある。 そして、四つの特性、異なる特性と申しましたが、各機能、それぞれやはり専門性を高めていただきたい。物流においても、また流通においても、また金融においても非常に技術革新が進んで、その専門性を高めるということが、これは喫緊の課題として求められているということであろうと思います。そして、さらには、これは機能ごとに効率的な経営が行われなければいけない。経営の責任も明確にしていただく必要があるでしょうし、そういう意味で実は分社化していただくことが結果的に良質で多様なサービスを安い料金で提供することを可能にする、そして国民の利便性を高めると、そのように判断をしたわけでございます。 その際に、山下委員おっしゃるように、しかし郵便はユニバーサルサービス義務もあるんだから非常に公的な機能が強い、それを官で一部やって一部民営化するという方法もあったのではないか。これは当初から、その機能を議論する段階でいろんな可能性を私どもとしても考えて議論をさせていただきました。そうした結果として、実は、公的な色彩の残る郵便事業や持ち株会社等については、これは商法の一般法人ではなくて特殊会社にすると、民営化をしてやはり民間の活力を発揮をしていただきたい。 しかし、その特別のやはり役割を担う特殊会社として今回設立するということを考えているわけでございますので、ここは国に残したらどうかというような議論も当然ございましょうし、そういう国もございますけれども、日本の実態を考えた場合に、これはやはり特殊会社として民営化をしていただく、いろんな創意工夫をそこに入れていただく、その公的な機能については特殊会社としての法律の枠組みの中でしっかりと担保していただく、それが分社化に当たっても極めて重要な一つの考え方になろうというふうに結論を導いたわけでございます。
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○山下英利君 今の竹中大臣の、質問の中で、それぞれの会社が専門性を高めると、これは郵便、それから貯金、それから保険と、専門性、もちろんあります。じゃ、窓口に専門性といった場合に何を求めるんですかというふうな私も疑問がわいてくるところであります。実際、この窓口業務のみを行う民間会社というのは、全国ネットワークのような会社、私はほかに余り存じ上げませんので、これは新しい社会実験ではないかなというふうにぐらい思うわけであります。 それで、先ほど岩城委員からのお話が出たとおり、この窓口会社をわざわざ民間にして、それで維持していくということにいろんな手だてを講じているわけでありますけれども、やはり地方のそういった不安感を本当に打ち消せるのかというところに次々質問の趣旨が集中しているんではないかというのも、この窓口会社というものがどうやって採算を取っていくんだというところがやはりすとんと落ちてこないという部分が大変大きいんではないかなと、私はそのように思っています。 したがって、先ほども申し上げたように、やっぱり、やはりこの窓口会社、郵便局という存在、それを独立したものとして考えるべきなのか、あるいは一つの特定事業の中に入れ込んでしまって、あとほかの事業はいわゆる今回言われている代理の、代理店制度であるとか、そういった形で集約をするということも十分私は検討の中であり得た話ではなかったのかなと思いますので、この窓口会社だけ分離したと。 そもそもこの民営化というのは、全部とにかく民間にして、それで立ち上げてみるというような発想というのがそこにあったのかどうか、それについてお聞かせをいただきたいと思います。
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○国務大臣(竹中平蔵君) 窓口会社の性格付け、位置付け、なぜなのかというのは大変重要な点であろうかと思います。 一つその前に、どういう専門性があるのかというお尋ねでございますが、私は、やはりこれは対顧客サービスでございますから、特に郵便局の場合、既にそういう私は基盤を築いているわけでございますが、正に地域密着型、コミュニティーに同化してしっかりと対顧客サービスを展開していく、その強みを今後更に強めていただくというのが一つの特性の生かし方であろうかというふうに思っております。 そこで、窓口業務の考え方でございますが、これは分社化をする、民営化、分社化をする。我々の基本的な考え方は、やはり民にできることは民に、そして極めて厳しい環境変化の中で民間の活力を発揮していただく必要がある。そこで民営化する。民営化するに当たっては、これはやはり各機能ごとに強みを発揮していただくという形で分社化をさせていただく必要がある、そのように考えたわけでございますが、そのときなぜ窓口が独立するのかというお尋ねであろうかと思いますけれども、郵政は、今申し上げましたように、民営化する以上、金融の一般的ルールに従ってやはり金融と商業、銀行と保険を分離する必要があるだろうと、これが第一の、第一弾の考え方でございます。 そして、金融と物流は全く異なった特性を持つ事業会社でございますから、これは専門性を発揮するためにはそれぞれ別会社に分社化する必要がある。その上で国民の利便性を低下させないように、つまり従来同様郵便局において貯金、保険、郵便の三事業が提供されるようにするためには、国民に対するサービス提供の直接の窓口をこの三つの事業会社から独立させて、この窓口会社が三つの会社からサービスを受託する形にする必要があるというふうに考えたわけでございます。 さらに、この国民の貴重な財産であります郵便局ネットワークを、郵政三事業だけにとどまらずに、地域と密着した幅広いサービスが提供される拠点としてより多くの国民や企業が活用できるようにするためにも、郵政公社の窓口ネットワーク機能を他の三事業から分離して、郵便局会社を窓口業務に特化させることによってその潜在力を十分に発揮させることが重要であるというふうに考えたわけでございます。 ちなみに、イギリス、オランダ等々もそのような形で郵便局の会社というのを独立させているところでございます。 委員御指摘のように、それで採算が合うのかどうかという御懸念であろうかと思いますが、これ、私どもの骨格経営試算等々によりまして、採算性に関しましてもこれは十分に可能であるということ、さらに新たな新規業務の実施によってその利益を上積みする可能性があるということをお示しさせていただいているところでございます。
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○山下英利君 今の質問、質問じゃない、御説明の中で、各事業会社が専門性を高めていくという話になったときに、これは過疎地以外でも、要するに都市、都市部の郵便局でも、職員が大体三人とか五人ぐらいでやっている郵便局一杯あるわけですよ。その三人とか五人ぐらいが地域を、しっかり密着してやっている。今大臣がおっしゃったその地域の顧客サービスという点での専門性を高めていただくということになれば、今後、民間会社であればいかに自分のところの商品を相手のニーズに合わせてセールスしていくかと。そういう状況になったときに、保険とそして預貯金、あるいは今後は融資まで出てくるという話です。それと物流と。 そういった多岐にわたるところのそれぞれ専門性がどんどん進んだところをどうやって取捨選択していくのかと、これを一つの窓口に行うというのは私は実質無理だと思います。ということは、必然的に幾つかの郵便局が統廃合をさせて、そして人数をある程度キープした上でその地域のマーケティングをやるというふうなことになりかねないんではないかと思いますが、大臣のお考えはいかがですか。
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○国務大臣(竹中平蔵君) 山下委員がおっしゃいましたように非常に、これ業務の内容をどの程度多様化させていくのかという問題であろうかと思います。 今現実問題として郵便を扱い、そして貯金を販売し、保険を販売するという仕事をしておられる、預金の受け払いをしておられるわけでございますので、その上で既に窓口において異種の仕事をしておられるということだと存じます。これ、融資等々は郵便局が融資するわけではございません。融資のあっせんとか紹介等々はこれは可能かと存じますけれども、そこは業務の組立て方としては今後さらに経営者の下でいろんな可能性を考えていただく。 委員がおっしゃったように、物すごく専門性の高い高度の仕事を、たくさんの商品を扱うという、そういう拠点店のようなものをつくるというものもあり得るのかもしれません。しかし、それぞれ取り扱う商品は拠点店ほど多くないけれども、やはり地元密着型のサービスをすると、そのような組立てもこれはあり得るわけでございますので、そこは委員おっしゃることは私なりに理解できるつもりでございますが、そこは正に経営の中できっちりといろんな組立てをしていただき得る問題であるというふうに思っております。
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○山下英利君 今の大臣の御説明によりますと、だからそういうことは経営の判断というふうに行き着いてしまうわけなんですけれども、そうなったときに、今この郵政の民営化の法案を審議しているのを見ている国民の皆さんが、じゃ自分のところの身近な郵便局どうなるんだろうかということに対してのやっぱり不安感というのはこれはぬぐえないと思うんですね。ですから、その辺は設置基準であるとか、やはりこの郵便局ネットワークの在り方についてもう少し具体的な話がやはりこれから詰めていかなければ、この郵便局のネットワークについての更なる理解というのは私は大変なんではないかなと、そのように思っています。 そして、もう一点ちょっと、完全民営化の、分社化について私が御質問させていただきますと、通常、企業の場合には、いわゆる収益を生むプロフィットセンターとそれから費用を賄うコストセンターというのがあります。今回の分社化の場合には四社にすべてプロフィットセンター、それからコストセンター分かれるような、コストセンターが分かれるような格好になりますですね。 例えば、システムの問題にしても、やはりそれぞれの事業に合わせたシステムという形になろうかと思います。通常、やはり効率的なその先の民間企業経営を足腰強く出していく場合には、やっぱりできるだけそのコストを軽減してやるという考え方からいえば、例えば効率化とそれからもう一つは安全性ということから考えると、このシステムの問題というのは大変大きい問題だと私は認識しております。 特に金融の部分においては、大臣も金融担当の大臣をやっていらっしゃるからよくお分かりになると思いますけれども、システム一つが障害を起こして大変な状況を巻き起こすということは過去にもありましたし、やはり合併をする場合でも、まあ今回は分社ですけれども、システムに対してはもう慎重の上にも慎重な対応をしなきゃいけないということは、これは現場の人間としてはもうごく当たり前のことで、今回のこの民営化の法案で本当に六か月というまあ猶予期間が設けられていますけれども、私もシステムの専門家ではありません、だけど本当に責任を持ってこれだったらこのシステムいけますよということをしっかり明言していただかなければ、こういったシステムにはなかなか、もし将来、将来というか、分社化してトラブルが起きたときに大変な問題になるということは御認識をいただいていると思います。 そういった中で、やはりこのコストセンターを一つにまとめるというのも一つのプロセスの中のやり方ではないかなと思います。例えば、システムを一本化をしておいて、それで個々の事業会社に対してリースをする、リース供与をするというようなことも私はできるんでは、できる部分があるんではないかなと思いますけれども、安全性とか採算性を考えてこういった計画というのが実際検討されたかどうか、お聞かせください。
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○国務大臣(竹中平蔵君) 委員は今システムを例に取られて、その上でコストセンターのようなものを別に独立させて持つという方法もあるんではないかという、大変重要な御示唆であると思います。 まず、システムそのものは大切だと、もうそのとおりだと思います。そして、これは本当に大丈夫かということに関しては、正にそういう懸念がないようにするために、御専門家に集まっていただきまして例のシステム検討会議を開かせていただいたわけでございます。その結論につきましては、もう委員御承知のとおりでございます。 このコストセンター、つまりシステム等に費用が掛かって利益の見込まれない分野については、当初この一括したコストセンターとして一まとめにしておいて、利益の生ずる部分から例えば必要があれば順次分離していくと、そういうやり方も考えられるのではないか、そういうことも検討したのかということでございます。 まず、検討したのかということにつきましては、情報システム検討会議におきましては、その全体のリスクのことでございますので、それをどのように形でやるかということについての具体的な検討は行ったわけではございません。 この具体的な構成をどのようにするかというのは、これはまあ経営者の御判断もございますけれども、具体的には制度設計上は、承継計画において各システムの所有権をその特定の一社にしていくのか分断するのかという形の中で、経営委員会の判断等々も含めてこれは決まっていくことになります。 その手続の中、これは手続は大変厳密な手続を踏んでいただきますので、最終的には総務大臣が、主務大臣が認可するということになりますので、その中で議論を詰めていかなければいけないと思います。その意味で、特定の会社がコストセンター的な機能を担うことは、これはあり得ることであるというふうに思います。 ただ、利益が出る事業から順に分離していくべきというようなお考えも確かにあろうかと思うんですけれども、分社化後の各会社の利益について申し上げれば、これは骨格経営試算等々でしかるべく私たちも試算をしております。それによって、新事業をすべて行った場合の民営化四社の税引き前の利益の合計は一兆円強にもなり得るという試算を示さしていただいた。したがって、その費用の掛かる部分を、部門をコストセンターとして一まとめにするかという話は別次元の話としまして、制度設計上の大枠としまして、二〇〇七年四月の民営化当初から四分社化することに特段の問題はないというふうに考えているところでございます。 分社化の意味は先ほど申し上げましたとおりでございますので、今委員の御指摘の問題意識については、そういう中で、プロセスの中で厳密に我々も対応してまいります。
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○山下英利君 システムの問題というのは、やはりこれからシステムを構築するその費用という部分よりも、むしろ安全性という部分の方が私は大きいと思います。 したがって、今回の民営化案の中でも、やっぱりシステムを中心にしてやっぱりそのステップというものを検討したかどうかというところというのは、我々この民営化法案を見たときにやはり一つの、一つの安心材料になると思うんですね。それがないということについての、やはりこれからまた再度、私も機会があればもうちょっとまた別な切り口から質問をさせていただきたいと思います。 そして、私も時間が限られているので、今日はもう郵便局の件についてはこの辺でやめておきたいと思いますけれども、移行期間中の経営についてお伺いをしたいと思います。 まず、金融担当大臣にちょっとお伺いをしたいんですけれども、私も参議院の財政金融委員会におります。それで、今日、この特別委員会の中には参議院の財政金融委員会からメンバーも随分横にシフトしているような状況であります。ですが、それ以外の方もいらっしゃるので、改めて、今回の民営化について言うと、例えば郵便局でもやっぱり金融商品、要するに貯金とそれから保険というものを扱っている店舗がやっぱり多い、七〇%とか、特定局でね、というような話も聞いております。 そういう中で、これから金融という部分について市場が、いわゆる金融コングロマリット化なんという言葉が最近よく使われますけれども、市場の動向、それから今後の展望と金融庁のこの動向に対しての対応方針、これをまず金融担当大臣からお聞かせください。
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○国務大臣(伊藤達也君) 委員からは金融コングロマリットについてお尋ねがあったわけであります。 近年の金融をめぐる環境を見てみますと、その製販の分離でありますとか、あるいは販売チャネルの多様化、こうしたことが進行することによって、業態の枠を超えた組織形態やあるいは取引が急速に拡大しつつあり、業態別子会社の設立や金融持ち株会社の解禁等の規制緩和が進む中で、金融コングロマリット化の進展が見られているところであります。 金融コングロマリット化につきましては、シナジー効果等が生じる可能性がある一方で、利益相反の発生や、内部取引によるリスク拡大のおそれがある等の指摘がなされております。 こうした問題提起を受けまして、現在、各業態別に設立されている国際機関を母体として設立をされたジョイント・フォーラムにおきましても、金融コングロマリットの監督上の諸問題について国際的な議論がなされているところでございます。 こうした状況の下で、金融庁といたしましては、金融改革プログラムやあるいは工程表に沿って監督上の着眼点をまとめた金融コングロマリット監督指針を公表したほか、金融機関の企業・グループ形態の複雑化に対応した法的な枠組みの在り方について、国際的な議論も踏まえつつ、リスクの遮断や健全性の確保を含め、幅広い観点から検討を行う必要があると考えているところでございます。
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○山下英利君 そういった目まぐるしい金融市場の変化の中で、今回のこの郵政の民営化の法案のいわゆる金融部門というのが、移行期というある一定の時期があるわけでございます。 しかし、その移行期の間に諸所の手当てをしなければ、要するにこの金融、金融市場の波に乗り遅れてしまうと。言ってみれば、もうここ一年、二年で目まぐるしく変わっている金融市場の動向に対して、やはりこれから先の民営化会社としての足腰をつくるためにはいろいろやらなきゃいけないと思うところもあるんだけれども、実はそこのところが規制が掛かっているという部分あるわけでございますよね。 例えば、今回の郵貯銀行あるいは保険会社といった中で、子会社の取得制限とか保有制限あるいは合併等の制限がそれぞれの業法で課せられているわけです。そして、そして一方では、そういった制限の中で目まぐるしく変わる市場に経営者を民間会社として送り出すわけでありますから、できるだけ早くここは完全民営化をしてあげないと、企業としては本当に出遅れてしまって、もう、全然もう勝負にならないというところが出てくるんではないかと思うんですよ。 ということは、この郵貯銀行それから保険銀行における完全民営化、一応の準備、移行期間というのが書いてありますけれども、竹中大臣の頭の中には、どれぐらいの期間でこれは民営化しないと、完全民営化しないと今の金融市場に乗り遅れるかもしれないと。言ってみれば、今の金融コングロマリット化の中で、要するに持ち株会社の下にいわゆる保険業、それから銀行、それから保険会社と、そういった形の一つの大きな傘の下にできるグループ、グループ化というのは、これからこの市場に、市場において競争力を増すために、持つためにはもう必須のものだという形で今民間が動いているわけであります。 そういう中にあって、この移行期間というのはどういうふうにとらえていらっしゃいますか。
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○国務大臣(竹中平蔵君) 財政金融にお詳しい委員の御指摘、誠にごもっともだと思います。 まさしく委員がおっしゃっているのは、正に早く民営化する必要があるということを言ってくださっているんだというふうに思っておりますけれども、この十年のその期間をどのように考えるかと、移行期間をどのように考えるか。これは、こういう物事というのは、動き始めますとやはり非常に加速的に物事が進んでいる可能性、いく可能性というのも私は十分にあると思っております。その意味では、非常にビビッドな金融市場に対応して、しっかりと早め早めのいろんな対応を取っていただきたい。 郵政民営化委員会というのは、正にそうした状況も踏まえまして、経営の自立性、自立度、そしてイコールフッティングとの関係を踏まえながら、運用の気持ちとしては、これは民営化はそもそも経営の自由度を認めると、自由度を拡大するために民営化をするわけでございますから、できるだけそうなるような形で民営化委員会の議論もなされていくであろうというふうに私は考えております。 十年が長いか短いか、いろんな御議論があろうかと思いますが、日本、これだけ大きな市場を、大きな機関を日本の市場にソフトランディングさせるために、しかし金融環境、激しく変化しておりますから、その意味ではできるだけ早くそのような民有民営を実現していただきたいと私自身は思っております。
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○山下英利君 民営化するんであれば早い方がいいということだと思うんですよ。しかし、今の現状のボリュームで民営化して、私が今申し上げたように金融コングロマリット化を進めて市場に出ていった場合には、これは今度最大のいわゆる民業圧迫という形になるわけであります。 実際、金融業界あるいは保険業界の方からいろんな要望も出ていたことは大臣も御存じだと思いますけれども、要するに、郵貯というのは今まで、国が預かって国でもってその運用をするということで、市場に出てないということで一つのすみ分けができていたわけです。私も銀行にいたときに郵便貯金とはもう競合いたしました。競合しましたけれども、郵便貯金というのはこれは国が投資をするお金を要するに財政投融資あるいはそういった形で、実際に市場とは競合しないんだということで、ある一定のすみ分け付けていたわけです。 それが今回はそうでなくて、後でちょっと谷垣大臣にもお聞きをしたいと思うんですけれども、財投の改革をやっています。言ってみれば、巡り巡って国債に回っているというふうな部分もあるんですけれども、そういった中で、本当にこういった巨大戦艦というか、もう本当にばかでかい銀行というか、総合金融機関が市場に出た場合に弱小金融機関というのは太刀打ちできないと。 しかも、そういった大きな金融機関をしっかりと経営を支えていくんだという形で体制をつくっていくということに対して、これは大臣、どうお考えになっていらっしゃいますか。
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○国務大臣(竹中平蔵君) 山下委員、正にすみ分けとおっしゃいましたが、そのすみ分けを未来永劫やっぱり続けることはできないということなのだと思います。その意味で、健全な資本市場の中に吸収統合されていく必要があると。それが民営化のマクロ的な一つの背景になっていると思っております。 委員は今のボリュームのままで民営化されればというふうに御表現されましたが、ボリュームがどのぐらいになっていくかというのは今後の課題ではございますが、少なくとも新勘定と旧勘定に分かれます。 旧勘定は、その主たるものである定額貯金は十年でゼロに間違いなくこれはなります。 新勘定はゼロから出発をいたします。そして、そこは民間の機関として、政府保証も付かない預金を集めて自らの力で運用する。民間の金融機関としての資産負債運用、ALMが求められますから、運用できるのであれば集めるし、運用できないのであれば集めないという一つの規律がそこで掛かってくるわけでございます。そういう中で民間と同じ条件で仕事をしていただく、その中で適正な規模も実現をされていく、そういう基本的な制度設計に今回しているわけでございます。もちろん、政府保証がなくなる、納税義務も負う、そのような形で民間と競争をしていただきたい。 その上で、しかし当初、ノウハウも、資産運用のノウハウも特にあるわけではございませんから、私は、場合によっては地域の金融機関等々とお互いを補完するような形で提携するというようなことも十分に出てくるというふうに思っておりますし、そこはやはり健全な競争を通して国民の利便を高めていただきたいというふうに思っております。
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○山下英利君 ちょっと時間が来てしまいましたので、ちょっと質問を途中で切り上げなければいけなくなりましたので、またの機会に是非させていただきたいと思うんですけれども、今の竹中大臣の御答弁の中で、やはり今のサイズだったら駄目ですよと、だけれども、これから先このサイズが縮小していくんだったらいいんですよというようなことがあるのかどうかというのは、これはまた別途聞かせていただきます。 というのは、要するに、業界からは縮小ないし廃止ということが要望が出ていたわけです。だけれども、一方ではこれは民営化で支えなきゃいけない。この二つの矛盾、ところをどういうふうに考えていくか、これは改めてゆっくりお聞きをして、それでちなみに、そのときにMアンドAの話も併せて聞かせていただこうと思って、今日は公正取引委員会、そしてあとは財投の関係で谷垣財務大臣、質問を予定しておりましたけれども、誠に申し訳ございません、これで今日は私質問を閉じさせていただきますので、またの機会に是非よろしくお願い申し上げます。 今日はどうもありがとうございました。
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