○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、参議院ODA調査海外派遣議員団の皆さんに一言お礼のごあいさつを申し上げます。 本日は、帰国後間もなく、また議院運営委員会理事会への正式の報告書提出前にもかかわらず、当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございました。 海外派遣議員団の皆さんから各地における政府開発援助の現状を伺わせていただき、今後の決算審査に生かしていきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。 本日の議事の進め方でございますが、各班の団長から順に十分程度ずつ御報告いただきました後、委員から質疑をさせていただきますので、議員団の皆さんには現地の実情等について御答弁いただきたいと存じます。 なお、海外派遣議員団からの報告、各委員からの質疑及びこれに対する答弁のいずれも着席のままで結構でございます。 それでは、まず、第一班から報告をお願いいたします。第一班団長伊達忠一君。
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| 〈中略〉 |
○委員長(中島眞人君) ありがとうございました。 次に、第三班にお願いいたします。第三班団長山下英利君。
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○山下英利君 それでは、ODA調査団第三班からの御報告をさせていただきます。 ODA調査第三班は、去る十二月四日から十二日までの九日間、我が国のODAの実情調査のためにインドに派遣をされました。派遣議員は、福島啓史郎議員、田村耕太郎議員、大久保勉議員、富岡由紀夫議員、大門実紀史議員そして私の、団長を務めさせていただきました山下英利の六名でございます。 まず、インドにつきましては、インドの国そのものがインダス文明に始まる長い歴史と伝統を持つ国であるということ、そしてその国民性が独立闘争の歴史の中ではぐくまれた高いプライドとともに、アジアのほかの諸国と異なりまして、日本に対する負の歴史的な遺産が少ないということから、非常に親日的であるというところに特徴があると感じました。現在、約十一億人の国民を抱える世界最大の民主主義国家であります。そしてまた、近年の経済成長率は六から八%と大変高く、経済の好調さが注目されている国でもございます。そして、現地へ行きまして改めて感じましたことは、反面、インフラ整備が大変遅れているということ、そして経済成長の中で貧富の格差拡大が一段と顕在化してきていると、そういうところでございます。 我が国は、インドとは一九五二年の国交樹立以来、良好な関係を維持してきておりまして、本年四月には日印のパートナーシップの強化で合意をいたしました。十二月には、ASEAN、日中韓、インドなど十六か国が参加する東アジア・サミットが開催をされまして、今後は、インドを含むアジア地域における我が国の果たす役割、中でも経済協力の外交、経済面での役割が一段と大きくクローズアップされると思われます。 こうした中におきまして、今回の調査は、インドに対する我が国ODAの三本の柱と言われるインフラの整備、貧困の対策、環境・農村対策を中心に我が国のODA予算が有効に使われているかどうか、今後の我が国のODAの在り方をどう考えていくべきか等の観点から調査をいたしました。 次に、視察先における調査の概要を申し上げます。 インドでは、デリーのほかコルカタ、これは旧カルカッタでございます。そしてチェンナイ、これは旧マドラスという名前でございました、の三都市及び周辺地域で調査を行いました。 まず、デリーでは、インド政府の官房長官に当たる首相府のチャバン大臣、ODAの窓口となる大蔵省等から意見の交換をするほか、スラム地域の小学校、国立小児病院、デリーメトロ、デリーの地下鉄でございますが、等を視察いたしました。 意見交換の中では、インド政府側から、道路、港湾等のインフラの整備、保健、教育など諸施策の中で、重要かつ必要だが採算の合わないものがあって国の予算で対応し切れないものが多い。中でも、インフラの整備が将来の経済成長につながると認識していることから、日本からの資金を活用するほか、インド政府の予算も使い整備を進めていく。そして、現在、四月の日印両首脳間で合意された貨物鉄道新線建設計画の動きが進みつつあり、日本からインドへの直接投資を増加させる大きな役割も期待されているなどの意見が述べられました。 視察先のスラム地域の小学校では、学校校舎の建設、机、いすの購入に草の根無償資金が使われ、子供たちに初等教育はもとより、ミシンを使った裁縫技術の習熟など、職業能力開発に大きな役目を果たしている、そういったことも実際現地へ行って見てまいりましたし、現地から説明を受けました。 また、国立小児病院では、資金が病棟の拡充、エックス線装置の購入などに充てられまして、乳幼児死亡率の改善に一定の効果を上げているということでございます。ただし、人件費の不足から、医師、看護師が定員割れの状態にある等の問題も指摘がされたところであります。 次に、コルカタでは、バッタチャルジー西ベンガル州首相等との意見交換や、国立コレラ・腸管感染症研究所、地下鉄、立体交差を中心とした都市交通施設等の視察を行いました。 州政府からは、橋梁建設など更なるインフラ整備の必要性とともに、経済成長が進み、貧富の差が拡大する中で、貧困対策が一段と重要性を増している旨の意見が述べられました。 視察先の国立コレラ・腸管感染症研究所では、技術協力によるコレラ等の下痢症診断の専門家の養成や無償資金による研究センターの建設が行われております。日本人医師の協力によって、インド人の下痢症専門家の養成が進み、インドで死亡疾患第一位の下痢症による死亡率低下にもつながっているとの説明を受けました。 なお、現在、東南アジアで拡大している鳥インフルエンザは、いずれインドへの波及が懸念され、同研究所を日本との連携によりまして南アジア地域の鳥インフルエンザ研究の拠点にもしていきたいと、そのような考えが述べられました。 コルカタの地下鉄建設は、一九七二年に当時のソ連の支援を受けて進められておりましたが、その一部の建設が大変難航をいたしたために、我が国が八〇年代前半から円借款を供与して、ようやく九六年に完成をしたものであります。現在、平日一日当たり平均で三十万人の乗客に利用され、市民の足として定着をし、視察時もかなり多くの人が地下鉄を利用しておりました。 しかしながら、当初ソ連が見込んだ乗客数が大変過大なために、利用客は見込み数を大きく下回っております。しかしながら、日本の円借款をてこに完成にこぎ着けることができた案件であって、かえってインド側から高い評価を受けているということでございます。 都市交通整備は、円借款によりコルカタ市内に四か所の立体交差等を建設するものでありまして、かつて通行するのに二十五分掛かっていた道路の所要時間が三分間に短縮されるということなど、交通渋滞の改善に一定の寄与をしているという説明を受けました。 そして次に、チェンナイでは、植林事業、聴覚障害児の診断・早期教育センターを視察をいたしました。 タミルナド州などでは、過度の森林伐採によって森林の劣化が進み、荒廃林の再生が最優先の課題となっております。円借款を活用して、地域住民がプロジェクトに直接参加する形で植林事業を行い、地域住民の生活水準の向上を図っております。 具体的には、樹木を植えて林産物で収入を得たり、土壌の改善を通じて農業生産の向上を図ったり、樹木を食い尽くすヤギに代えて乳牛を導入する小口資金の貸付けなどの取組を行っているということでございます。植林から樹木の成長、さらに、農家所得の向上や地域環境の改善には長期の年月を要するものであり、事業に対する今後のフォローをきめ細かく行って、その結果を厳しくチェックしていくことが必要と考えられます。 また、インドで活動する日本人のNGO関係者との意見交換を行いました。NGO関係者からは、草の根無償資金協力を受けた場合、現行制度では人件費等に充てることができない、そういった中で非常に厳しい部分があるというコメントがありまして、しかし、人材やノウハウ、現場でのネットワークの構築といったソフトの部分こそNGOの長所であり、支援額の増額とともに、実績や能力などでNGOの格付を行い、それに応じて支援範囲を変えていくなど柔軟な対応をしてほしいと、これを求める意見が述べられました。また、技術協力については、地道な努力で現地の人々とNGOとの関係を育成し、現地の人々が自立できるようにするためには、現在三年間という実施期間の延長が必要であるという旨の意見が述べられました。 そのほか、調査団は在外公館、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)の関係者から説明を聴取し、質疑を行いましたが、調査の詳細につきましては今後の報告書に譲らせていただきたいと思います。 最後に、今回インドを視察いたしまして、総括的な所見を申し上げさせていただきます。 第一に、インドは援助国を日本、米国、イギリスなどの先進G8等に限定しております。そして、語学力などの問題から、欧米諸国に対しては技術協力などの人的援助を求める一方で、日本に対してはインフラ整備を中心とした円借款を求め、資金とともに我が国の先端技術の導入を図ろうとする傾向が強いとのことでございました。 現在、インドに対するODAの九割以上が円借款となっておりますが、顔の見える援助ということでは、インフラ整備等の物的な援助だけでなく、人的協力を含めたソフト面を重視した援助が欠かせないものと考えられます。その意味で、今後NGO等を活用した援助の充実にも留意していく必要があると思われます。 第二に、インド政府側は拡大する貧富の格差の問題に対して、経済成長によって中間層の生活水準を引き上げることで対応しようといたしております。しかし、広大な国土において、人口の七割が農村に住み、農村住民イコール貧困の構図が作られている現状では、この状況を見ますと、都市と農村の格差など、インド全体の格差の問題に適切に対応できるかどうか、この考え方に対しては甚だ疑問を感じたところであります。都市部のインフラへの援助だけでなくて農村の貧困問題に対応するためにも、草の根無償資金協力は、金額こそ少ないものでありますが、顔の見える援助として有効なものであるとの認識を強くいたしました。 第三に、こうした草の根無償について実効性を高めていくためには、実施案件の評価をきちんと行って、その結果を予算執行に反映させることが不可欠であります。今回のNGOとの意見交換の中で、NGOの実績、能力に応じた資金の使途拡大や実施期間の弾力化等を求める声が強いことが分かりました。今後は、NGOからの意見を吸い上げつつ、実施案件について事前チェックと事後のフォローアップの体制を整備することや、草の根無償案件に関して、地域個別の案件としてのみならず、インド全体として案件について検討する場を設けその評価を今後の援助に生かすなど、更に効率的かつ有効な支援の実施が必要と考えられます。 第四に、JICAのプロジェクトなど、計画段階ではインド政府の意見を聞いて計画作りが行われるものの、実施後のODAについて評価し、インド政府との間でフィードバックする場がないということでありました。今後、ODAについて、受け手であるインド政府と供給側である在外公館、JICA、JBICとの間で協議の場を設けるなど、事前事後にわたり多面的にODAを評価することがその効率化には欠かせないと考えられました。 以上、気付いた点を申し上げまして、ODA第三班の派遣報告とさせていただきます。ありがとうございました。
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○委員長(中島眞人君) ありがとうございました。 以上で海外派遣議員団からの報告の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
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○山本順三君 自民党の山本でございます。 三班に分かれて皆さん方、大変な御苦労をされながら視察をされたと思いますけれども、大変御苦労さまでございました。参議院の決算重視という観点からいきますと、このODAというのも中心課題の一つであろうと思います。そういった意味で、先ほどの活動報告、興味深く聞かせていただきました。十五分間ということでありますから、もう余り細かい質問できないと思いますので、最初に一班、二班、三班、それぞれに質問させていただいて、その答弁聞かせていただいて、もし時間の余裕、多分ないと思うんですけれども、あれば、またもうあと一、二問追加で質問させていただきたいと思います。 実は、私も十一月に、秋元議員も一緒だったんですけれども、AU議連ということでアフリカ南部五か国回ってまいりました。非常に貴重な体験をさせていただきましたけれども、そういったことを踏まえて、比較対照しながら、それぞれ一班、二班、三班、質問をさせていただければ有り難いと思っております。 まず一班でありますけれども、私が興味を抱きましたのは、エジプト・ギザのピラミッド南部地区上水道整備計画についてでございます。 といいますのも、実は私どもタンザニア・ザンジバルを訪れました。そのザンジバルで水問題、水プロジェクトが大きな問題になっておりましたけれども、何が問題かといいますと、いわゆる日本側は、水道料金が今現在無料というような状況の中で、水プロジェクト、給水サービスをする前に政府が責任を持って料金の徴収システムを構築する、立法化する、それをやってからでないと、もし給水サービスが展開できたとしても将来的にそのメンテナンスに費用が当然掛かるわけでありますけれども、それができないという状況に陥るんではないだろうかと。ところがザンジバル側は、大統領がおっしゃっておりましたけれども、いやいやそうじゃないんだと。まずは、料金が無料ということにずっと慣れてきている住民にとって、給水サービスが実際に稼働し始めてその有り難さを感じてから料金の徴収という問題を提案していかなければ難しいんだと。その辺りで堂々巡りがございました。 ただ、あちらこちら行ってみまして、やはり機械なんかもそうなんですけれども、せっかく供与したにもかかわらず、先ほどの報告にもありましたけれども、一部故障してその修理技術がない、あるいはまた部品がないということで、まだまだ新しい状態のままのものが残ってしまうということはもう皆さん方も見てこられたと思うんですけれども、そんな流れの中で、そのギザ、この給水、上水道整備がされておるようでございますけれども、そのメンテナンスがどういうふうに行われておるのか、あるいはまた、これ貧困層を中心に低料金で給水というような報告ございましたけれども、それだけで対応できるのかどうか、その辺りのことを若干お知らせいただければ有り難い、このように思っております。 それから第二班の皆さん方、大変これも内容の濃い御報告いただきましたけれども、その中で、カンボジアの地雷のことについてお伺いをさせていただきたいと思います。 実は私ども、アンゴラに行きました。御案内のとおり、アンゴラも内戦が終わったばかりでありまして、地雷除去というのが国の大きな大きな問題になっておりまして、実際、ルワンダ辺り車で走りましても地雷の被害に遭われた方々が多数見受けられる、これは本当に大変だなということをつくづくと感じてまいりました。 その中で二点問題点がございましたけれども、一点は、地雷除去のための援助の手法として、実はイギリスのNGOが中心的にその役割を果たしておって、そのNGOに対して資金協力、ODAでの資金協力をする、そのことは大変すばらしいことではありますけれども、なかなか日本の顔が見えてこないというようなそういう状況がございました。どういうふうなカンボジアでは状況になっているのかなということをお伺いしたいのが一点。 それからもう一点は、そのイギリスのNGOだけではなくて、やはりアンゴラ自身が地雷除去というものに取り組んで、国立地雷除去院という、INADと呼んでおりましたけれども、そういうところで地雷除去の対応をしておる、そこへ日本が機材等々を供与していくというシステムになっておりましたけれども、いかんせんまだそのINADの実績、経験が乏しいということもございまして、機械の扱い等々も含めて、あるいは修理等々も含めて、その管理能力に若干の疑義があるな、不安があるなというような印象を得ました。 したがって、そこをしかとしないと日本の援助もなかなか難しいということでありましたけれども、カンボジアでは地雷対策センター、CMACですか、政府機関が地雷除去のために独自に活動しておるということでございましたけれども、これがどういう活動になっているのかということ、そして、最初の質問にかかわるんですけれども、日本のNGO、JMASがやっているということでございますけれども、どんな活動をやっておるのか、その点もお示しいただければと思います。 それから最後に三点目、三班の皆さん方にお伺いいたします。 実はこれ、インド、言わば貧富の格差が非常に大きいというような先ほどの総括的な御報告がありました。アフリカでも同じように貧富の格差が激しい。特にナミビア辺りですね、一部の白人がもう優良の農地大部分所有しておると。そして、GNPもナミビアは非常に高いところなんですけれども、白人のGNPが八千五百ドルに対して他の黒人の皆さん方含めて四百ドルぐらいしかないというようにすさまじい格差がある。その格差を是正するために土地の再配分計画というものを立てて、ある意味では土地を買収して貧しい農民に分配して、再分配していくとか、そういう土地政策を取っておりまして、なかなかそれがスムーズにいかないという状況が見れましたけれども、これはやっぱりアパルトヘイトの影響というものがかなりまだまだ出ているんだろうなというような、そんな感じを持ちましたけれども、はてさて、インドのカースト制度はなくなったとはいえ、いろんなそういう問題がベースにあっての貧富の格差が出ているんじゃないだろうかなというふうに推測をするんですけれども、どういう状況だったのかお示しをいただければ有り難い。 以上三点、三班に質問を申し上げます。
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○尾立源幸君 二点質問がございましたのでお答えをさせていただきます。簡潔に申し上げます。 一点、メンテナンスのことでございますが、私どもが視察をしたところでは、浄水の施設また配水ポンプ等々、そういう供給側の方はそれなりにしっかりとメンテナンスされているように感じました。しかしながら、実際に水が家庭までどの程度届いているかと、漏水や盗水や不明水があるということなんですけれども、この辺りは当局者もまだ十分把握し切れていないというような印象を持ちました。 それともう一点は、料金体系等のことでございますけれども、実は、基本的には料金を徴収しておるということでございますが、やはり貧困層に対しては低料金でやっているという説明がございました。しかしながら、コストと収入を比べますと、コストの半分以下しか収入として、料金として徴収できていないという現実がございまして、水を供給すればするほどこの事業が、水道事業が赤字になってしまうという構造的な問題を抱えております。そういった意味で、今後私ども、まだポンプをもう一台くれとか、こういうような要請があったんですけれども、水道料金体系や、また水道財政というものをしっかり確立できるような、そういった政策面のアドバイスもできるような援助も必要ではないかと、このように感じた次第でございます。 それで、もう一点だけ、今回の視察で少し残念だったのは、エンドユーザーの声が聞けなかったということでございます。いわゆる水道水の供給者側のお話ばかりでございまして、実際に裨益されている一般住民の方の、国民の方の声が聞けなかったのが残念でございまして、その点は今後我々としても改善をしていかなきゃいけないと。これはどのプロジェクトにも言えることだと思います。 以上でございます。
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○小泉顕雄君 御質問いただきましてありがとうございます。 カンボジアにおきます地雷並びに不発弾の処理ということが要するにこれからのカンボジアを考える上で非常に大切なことであるわけでありますけれども、地雷の処理についてCMACという組織があります。で、不発弾処理の方についてこのJMASというNGOが活動をしているわけでありますけれども、CMACの方のまず活動でありますが、ここでは単に地雷の除去をするというだけの任務じゃなしに、例えば教育啓蒙活動をやっていくとか、あるいは除去技術の指導であるとか、かなり総合的な地雷対策というものをやっておるわけでありまして、ここに日本人の専門家が技術協力という形で入ってかなり指導的な役割を果たしておるわけであります。そういう意味では、ある意味では顔の見える仕事になっているのではないのかなという印象を持ちました。非常に広範囲にわたって地雷がこううずめられているわけであります。まだまだ達成除去率というのは非常に低いわけでありますけれども、かなり彼らはやはり援助をしていただいているということを意識をして、外部評価であるとかといったものを非常に丁寧にやっていて、透明性を確保するということについては非常に意を払っているということがありました。 私、そういう監査の中で、じゃどういう点を指摘されたのか、二、三その厳しい意見があれば紹介してほしいということをお願いをしたんですけれども、幸いそういう厳しい御意見はいただきませんでしたという話がありましたので、そういう意味では効率よくうまく運用されているのではないのかなというふうに思いました。 それから、一方では不発弾の問題があるわけですけれども、これにつきまして今言いましたJMASというところが中心になってやっていただいておりまして、大体、自衛隊のOBの方々が専門家としてあちらの方においでいただいて、何班かの班を編成をして非常に規律の取れたきびきびした活動をしながら不発弾を処理しているということを実際に私どもも目の当たりにしたわけでありますが、そういうOBの、自衛隊OBの方々の、どういうんですか、様子を拝見をして、今先生が懸念される顔の見えているということについては大変私どもは満足をいたしました。 いずれの事業についても、まあそう十分だとまでは言い切れないのかもしれませんけれども、日本の顔というものが見える仕事をしていただいているというふうに思いました。
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○山本順三君 ありがとうございました。
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| 〈中略〉 |
○山下栄一君 そうしたら、私の方からそれぞれの班の皆さんに御質問したいと思います。 〔委員長退席、理事国井正幸君着席〕 今回、三班とも、ODAの現地において実際どのような効果が上がっているのかと、支援の効果が上がっておるのか、また現地の人々に喜ばれておるのかという観点から調査されたという御報告でございました。 それで私は、特に連携の問題なんですけれども、これベトナムの方でもお話ございましたように、様々な支援機関、政府機関もそうですし、企業、NGOまた大使館と、連携がともすれば縦になって横の連携がなかなかできておらないという実情があるのではないかという、そういうことを予想されたわけですけれども、ベトナムの場合は非常に現地のタスクフォース方式が世界的モデルと言われるぐらい成功しているという御報告がございました。ただそれは、政府機関同士の連携はうまくいっていても、例えば民間活用、NGOまた現地に定着している企業との連携はどうなっておるのかということを二班の方にお伺いしたいというふうに思います。 それと、一班の皆さんには、タンザニアは特に農業国家で、農業の支援も日本は積極的にやっていると。特に、農業者技術センターですか、訓練センターですかね、これも非常に長期にわたって資金供与もやられているわけですけど、特に技術協力の面でこのNGOの活用がどうなっているのかなと。特に、先ほどおっしゃったICBOとNGOの現地の農業支援の理念と日本のODAの理念がちょっと食い違いがあるんではないかなというようなことをちょっと感じておりまして、ICBOなんかの活用などをもっとすべきではないかというふうな観点から、連携が、特にタンザニアの農業支援、かんがい農法が果たして現地にふさわしいのかというようなことも含めまして、この民間のICBO等の意見なんかも取り入れた支援の在り方も必要ではないかというようなことを感じました。 三班の方には、一班の方はそういうことでちょっとお考えをお聞きしたいと思うんですけれども、三班の場合も、特にインドの場合は非常に円借款が中心であるということをたしか書いてあったと思いますけれども、ここもNGOに対する支援の在り方、活用のもう少し拡大の在り方、特にソフト面重視の援助をもっと考えていくべきではないかということを先ほど御報告ございましたので、なべて政府とこういう民間のノウハウ、現地への思いの強いNGOやまた企業の活用の仕方について、それぞれお伺いしたいというふうに思います。 二班、一班、三班の順番で、済みません。 〔理事国井正幸君退席、委員長着席〕
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○西田実仁君 御質問をいただきましてありがとうございます。 今、山下委員からの御質問は、特にベトナムの場合の例を引かれまして、案件形成等の現地化がうまくいっているようだけれども、実際、政府機関のみならず民間NGOも含めてその連携はどうなのかという御指摘であったと思います。 確かに、ODAの現地化を進めていく意味では、政府機関のところに民間並びにそのNGOの様々な現地で実際に仕事をされている方々の御意見が、きちっとJBICなり、あるいはジェトロ、あるいは日本大使館、JICA等に吸い上げた上で、その上でその政府機関の連携を取っていくということが、もう既になされてはいますけれども、更にそれは深化させる必要があるというふうには思っております。私はこの四つのJということにつきまして大変に興味を持ちましたんですが、まあ連携を取るということは大事だし、またそれがうまくいっているというお話でした。 ただ、リーダーシップをどこが取るのかというような質問については、大使館が取っているということでお答えがあったわけでありますが、これが世界にこの日本のODAを広めていく一つのモデルケースになるというお話もありましたけれども、じゃ実際に、たまたまその現地の、例えば今回でいえばベトナムの大使館、JBIC、JICA、ジェトロというところがたまたま人間関係が良くて、まあ簡単に言えば仲良くて連携を取れたにすぎないのかもしれないという質問もさしていただいたわけであります。実際にそうしたこの案件形成等における現地化が、四つのJなり三つのJでも何でもいいんですが、きちっと連携を取ってやっていく制度的な担保、あるいは人事の配置も含めてきちっとなされているのかというと、まだまだそこはなされていないという、そういうお答えもございましたので、今後ODAの在り方を考えるときには、そこは一番大事な、現地化ということに関して言えば大事なことではないかというふうに感想を持ちました。 以上でございます。
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○藤末健三君 まず一つ目に、NGOにつきましては、具体的に我々はNGOの方々そして海外青年協力隊の方々とお会いしてきて思いましたのは、やはりもう少しNGOを増していく必要があるんではないかということをやっぱり痛切に感じました。それとともに、やはり本省、日本の何というか関与が非常に強くて、何か動くときに本省にやはり連絡をしなきゃいけないということをちょっと聞いていまして、やはりもっと地域に分権して、地域がきちんと意思決定をできるような仕組みをつくっていくということを感じております。 そしてまた、御指摘がありましたODAのキリマンジャロ農業技術者訓練センターとICBO、これはNGOでございますが、との関係でございますが、ODAのこの訓練センターは、日本型の水を引いてやるかんがい農業をやっています。一方、NGOは、かんがいしなくてもそのまま米を、種をまいてそのまま稲を作るという技術を伝播していまして、やはり両方とも、実際にその農業をやっている農家の方のお話をお聞きしたんですけれども、両方とも重要であると。それぞれの土地によってやはり違いがございますんで、両方やはりバランスよく進めていくことが必要ではないかということを感じております。 以上でございます。
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○山下英利君 山下委員の御質問の中で、インドが円借款中心という御質問がございました。社会インフラの整備、これに対してインド政府が大変力を入れて、そしてそれに対する資金要請というのは、先ほども御報告の中で申し上げましたけれども、強いわけであります。 したがいまして、そこでは非常に金額的には大変張ってきます。張ってくると同時に、やはり日本とインド政府との間での、政府間では非常に顔が見えるというか、日本の貢献度というものに対する評価というのは出てくると。じゃ、実際、国民に対して実際日本の顔が見えるところはどこかという点につきましては、今回我々が視察した中で、やはり草の根の無償資金援助というものが、本当に金額は小さいけれども実際一般のインドの国民の皆さんには見える資金援助ではないかというふうなことも議論をいたしました。したがって、このバランスをうまく考えていくということが大事だと思っております。 最後になりますけれども、この円借款、これを日本が出しているということに対しては、一番最初に御報告を申し上げましたが、やはりインド政府が日本に対してはインフラ整備を中心とした円借款を求めていると、そして、それに伴い我が国の先端技術の導入を図ろうとする傾向が強いというところでございます。 それをカバーするためには、やはり語学力の問題であるとか、やはりインドとのコミュニケーションをもっと深めていく、そういった体制の整備というのがこれは必要になってくると思いますし、先ほどの草の根の無償援助につきましては、やはりインド全体としてこれをどういうふうに有効にそれぞれの地域特性を考えて使っていくかと。件数は大変多くなっても金額的には多くならない無償の資金援助をどういうふうにうまく使うかというのも一つ大きなポイントではなかろうかなと思っております。
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| 〈中略〉 |
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。 調査に行かれた皆さん、本当に御苦労さまでございました。 私は、今日は有償資金協力と無償資金協力について質問させていただきたいと思いますので、第一班の皆さんには大変申し訳ございませんけれども、二班、三班にかかわってインドとベトナム中心に質問をさせていただきたいと思います。 皆さんももう御存じのように、ODAについて二〇〇〇年の国連ミレニアムでは世界の貧困削減を宣言しているかと思います。今もなお貧困層十億人、途上国で暮らす四十六億人のうち栄養不良人口八億人、読み書きできない人は八億五千万人以上、予防可能な原因で亡くなる五歳未満児が一千百万人、学校に通えない子供は三億二千五百万人とも言われています。そういう点からしますと、私はODAといいますのは、やっぱり貧困削減というのが重要かなというふうに感じるところがあるんでございますけれども。 そこで質問させていただきたいと思いますけれども、例えばベトナムでいきますと、有償資金協力が二〇〇三年度で七百九十三億円で、無償で五十六億円。インドの場合でいきますと、二〇〇四年度で有償が千三百四十四億円、無償が二十九億円になっています。この点につきまして、まずそのバランスですね、先ほど三班の団長さんもバランスということをおっしゃいましたけれども、三班の団長さんにこのバランスについて、調査に行かれた中でお持ちの感想がございましたら教えていただきたいと思います。
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○山下英利君 このバランスというのは、有償、無償が金額が同じだというバランスの意味ではございません。無償資金援助、例えば今回申し上げた草の根については一件当たりの金額が少ないです。少ないですけれども、顔の見える外交ということで効果があると。そしたら、これは件数としてしっかりと管理できる体制をつくっていけば効果があると。結果的には、金額的にはそれほど大きくならないと。 しかし、インドの政府が言っている貧困対策というものは、とにかく経済成長に軸足を置いていると、そのための支援をしてくれというインドの基本的な政策にのっとった有償による社会インフラの整備というものは、これは必要であるというふうに認識をいたします。 ですから、バランスというのは、あくまでも金額的なものではなくて、やはりその全体的なインドの国民の貧困層を解決に導くためのODAの在り方というところで考えなければいけないというふうな意味でございます。
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○小林美恵子君 では、いずれにしても貧困層の対策という点で結び付いていくということかというふうに思います。ありがとうございます。 それで、有償資金協力であれ、無償資金協力であれ、どちらにしましても日本の国民の皆さんの大切な税金を使っているわけですので、それが本当に有効に使われているかどうかということが検証されるということが必要だなというふうに私は思います。 そこで、幾つかお聞きしたいんですけれども、特に有償資金の場合でいきますと、ベトナムでは例えば道路とか橋梁の整備が随分行われていると聞きましたけれども、以前は何か日本などの援助の割合が八割で自国が二割を出して、ただその自国の二割の予算が付けられなくてなかなか計画的に工事が進められない。やっと工事進められても、配水管が工事途上に見付かって、またストップしてしまうという状態があったというふうに聞いておりましたけれども、今回調査行かれた案件の中でそういうものがあったのかどうか。また、そういうことを私は是正をしていくことが本当に有償資金が有効に使われていく一つのポイントにもなるかなと思うんですけれども、その点で、行かれて何かお気付きの点がありましたら教えていただけますか。これは二班の団長さん、お願いします。
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○小泉顕雄君 どうもありがとうございます。 まず、有償、無償のお話がありましたが、やはりそれぞれの国の実情に応じて、いずれにしてもODAが成功するかどうかというのは両国の国益にいかに絡むのかということになるわけでありまして、それぞれ無償になじむ事業もありましょうし、有償になじむ事業もあるのかなというふうに考えました。 効率のお話でありますけれども、これは、ベトナムで水環境改善ということで下水道事業を今積極的に取り組んでいるわけですけれども、これは感染症などの、ベトナムで今死亡率が一番高いのは感染症の死亡率が非常に高いという話を聞いたわけですけれども、感染症をやっぱり撲滅をしていくために要するに安心な水を確保するということは非常に大事なわけですけれども、今のそのベトナムの水の状況というものをこの目で見て、本当にもう大変な状況であるということを思いました。 したがって、これから取り組もうとしている事業というものの緊急性ということを痛感をしたわけですけれども、ただ、やはりその事業を進めるに当たって、なかなか地価が高騰をして用地の確保に困難を来すとか、あるいは当初予想された予算に対してベトナム側で確保できた予算が非常に少なかったとか、いろいろな問題が事業の中で出てきて、どうしても遅れていったというお話を聞きました。それは、それぞれに事情のあることなんでしょうけれども、やはりその辺のところはかなり真剣に精査をして、やっぱり効率ということを考え、また透明性ということを考えながら、両国の連携の中で事業を推進していくことが非常に大切だなというふうに思いました。 これはベトナムではないんですけれども、カンボジアで幾つかの案件を見たわけですが、そこでまた大臣ともお話をしたわけでありますけれども、やはり支援を受けている側として、やはり国内における汚職の防止であるとか、あるいは情報の公開であるとか透明性の確保であるとかということについては非常に意を配っているというお話もありましたので、ベトナムにおいてもそういう意を払っていただいていると思いますけれども、なかなかやはり発展途上国の抱えている問題の複雑さから思うとおりの効率を上げることはできないということは、もうこれは現実問題としてあるのかなという印象を持ちました。
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○小林美恵子君 効率については今後精査が必要だというふうなお話ですよね。 その件に係りまして三班の団長さんにもお聞きしたいんですけれども、インドも随分そういう地下鉄でありますとかそういう道路等でありますとか、そういう整備されていると思いますけれども、特にインドのデリーの地下鉄というのは千六百億円余り援助がなされているというふうにお聞きしましたけれども、その辺は有効的に使われているというふうに、調査行かれていかがでしょうか。
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○山下英利君 まだ全部が開通しているような状況ではございませんけれども、やはり今大都市が抱える大変大きな問題は、交通事情が大変悪いということであります。ですから、それを大都市交通の円滑化を進めるということは今のインドにとって地域経済、これを伸ばすという意味で大変有効だと思っております。 したがって、やはりインフラを整備するには非常に金額掛かりますから、それに対して日本が今援助をしているというその意義を大いに感じてまいりました。
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○小林美恵子君 現地の方にとって有効なものでありましたらそれはいいと思うんですけれども、いずれにしても効率良く進められているかという点では、先ほど二班の団長さんがおっしゃったように精査をしていくということは私もとても大切なことだというふうに思います。 それで、次は無償資金協力についてお聞きしたいと思いますけれども、例えばベトナムでいきますと、病院にも行かれているかと思いますけれども、機材とか大変、七〇年代のものを使われていたとかいうお話をお聞きしまして、またスタッフも、中央的な病院の方はそうですけれども、地方の方の育成も本当に大事だというお話も聞きましたけれども、こういう医療の面といいますか教育の面での充実というのは大変重要かなと思うんですけれども、その点で無償資金の今後の在り方といいますか、その点で何か調査行かれてお気付きの点ございますか。
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