議 事 録


■第163回国会 財政金融委員会 (平成17年10月25日)


○山下英利君 自由民主党の山下英利でございます。トップバッターとして質問に立たせていただきます。
 何分にも自由民主党の持ち時間は非常に短うございますので、この銀行法の一部改正につきましては、焦点を絞って質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 私からは、今回のこの銀行法の一部改正につきましては、従来よりも更に広範囲な金融サービスの提供によって利用者の利便性を向上させるという意味におきまして、この法案というのはやはり今の流れの中で必要不可避であると、そういうふうに私は思っているところでございます。しかし、中身につきまして、私自身も勉強不足というか、確認かたがた御質問をさせていただかなきゃいけない部分というのがありまして、今日、質問に立たせていただいた次第であります。
 その点というのは、私が御質問させていただくのは、今回の銀行代理店制度における委託契約、委託という考え方についてであります。
 この要綱を拝見いたしまして、今回の改正案では、いわゆる銀行代理業の委託だけでなくて再委託も認めるというふうなことがうたってございます。まず冒頭、委託、再委託、これはどういうイメージでお考えになっていらっしゃるか、金融庁の方からお答えをいただきたいと思いますけれども、いいですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 今回の銀行法の改正に当たりましては、参入に当たりまして許可制、あるいは兼業につきましても承認制といった形で、そういった制度的な仕組みをつくりました上で、委託につきましてはいわゆる代理でございまして、一義的に、いろいろなところが銀行から委託を受けて業務を行うと。再委託は、文字どおり、そこから更に、復代理と申しますが、委託を受けて行う業務形態を想定しているところでございます。
○山下英利君 どうもありがとうございます。
 現行の金融制度、金融状況を見ますと、いわゆる銀行業務の中にいろんな業態の商品、これも入ってきているところであります。典型的なものは、最近郵政の方も取扱いを始めましたけれども、いわゆる投資信託、それからいわゆる生命保険の窓販等、各業法がありますけれども、いろんな金融の組合せ商品等も出てきているところであります。
 今回のこの委託という考え方の中に立って言うと、銀行商品及びそれ以外の証券、生保商品のいわゆる委託、再委託、これについては、この銀行法という範疇だけに限られるんでしょうか、それとも、いわゆる先ほど言った金融商品の中に入っていればそれも委託に出せる、あるいは再委託できるというふうな考え方でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 保険あるいは投信等につきましては、それぞれ保険業法あるいは証券取引法におきまして所要の制度が整備されているところでございます。
 再委託の関係でございます。まず、保険の募集につきましては、保険業法上、復代理は禁止されていると解されております。したがいまして、復代理という形ではなくて、直接保険募集の委託を締結するという形を取ることになろうかと思われます。投資信託の販売につきましても、証券取引法上、証券仲介者による証券仲介業務の再委託は認められておりませんので、行うとすれば直接委託を行うという形になろうかと思います。
○山下英利君 そういたしますと、今回の銀行法の改正というのは、あくまでも銀行の通常の預金、貸出し、こういった範疇に、あるいは為替取引という範疇にとどまってしまうということで、今の金融マーケットといいますか、銀行業務の中で全部をカバーするという形ではないわけであります。
 したがって、銀行法だけでなくて、これは、いわゆる要するに証券取引法あるいは保険業法といったものも併せた、将来的なそういったいわゆる代理店制度の拡充というのもまた考えていくべきなのかどうか、この辺は議論をしていかなければいけないのではないかと思いますが、ただ、顧客のニーズに対応するという観点からいえば、これは広げていっていいのではないかと私個人的には思います。しかし一方では、管理監督という部分において複雑化するというところの難しさもあるというところではないかなと思っております。
 この点について、今の金融コングロマリット化、あるいはいわゆる貯蓄から投資へという考え方の中で、これからのいわゆる代理店制度のそういった方向性について、担当大臣、どのようにお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(伊藤達也君) 委員からは、保険や証券について再委託を認めるなど、販売チャネルの多様化についてしっかり議論を進めていくべきではないかと、こうした視点から今御質問いただいたわけでありますけれども、私どもといたしましては、金融改革プログラムにおいて述べさせていただいているとおり、利用者の利便の向上を図る観点から、今回の銀行代理業制度を始め、金融商品・サービスの販売チャネルの拡大に取り組んできたところでございます。今後とも、利用者保護を図りつつ、各業態における金融商品、そしてサービスの販売チャネルの拡大に努めてまいりたいと考えております。
 なお、保険会社と直接契約関係のない再委託を認めることにつきましては、保険の特性上、複雑かつ多様な商品が多く、保険会社の指導、教育などが不可欠である中で、利用者保護の観点から慎重な検討が必要ではないかと考えているところでございます。
 また、証券仲介業制度につきましても、所属証券会社の注意義務やあるいは当局の監督の実効性の観点から、証券会社と直接契約関係のない再委託を認めることにつきましては、利用者保護の観点から照らして慎重な検討が必要ではないかと認識をいたしております。
○山下英利君 今の大臣の御説明、もっともであります。ますます複雑多様化すれば、それだけ管理監督も複雑になってまいりますし、その状況に対応した手段を講じていかなきゃいけないと、これはもっともな話であります。
 しかし、現実に、今銀行が一番収益として求めているのは、通常の貸出しという、貸出しももちろんありますけれども、やはりこの投資信託とか金融の商品を顧客に販売することによる手数料の収入、これをいかに拡大していくかというニーズがあるわけでありまして、特に投信の場合には、これは証券会社が要するにその運用を委託していると、委託というか運用を任されているというだけでなくて、銀行本体がむしろファンドを組成して運用しているケースもあり、これはケース・バイ・ケースで対応しなきゃいけないという部分がありますので、今後の展開によっては、やはりここら辺を柔軟に対応していかないと、本来の銀行の収益源というものをこの代理店制度が十分に賄っていけないというふうな部分も出てくるんではないかなと、そのように思っているところでありますので、そのような、今のようなコメントをさせていただいたところであります。
 今日は、郵政民営化準備室にお越しをいただいておりますので、先般郵政民営化の法案が通りまして、今回の代理店制度について、やはり同様に委託という問題についてこれは御質問をさせていただきたいと思います。
 私からちょっとお聞きをしたいのは、簡易郵便局のことなんです。簡易郵便局というのは、従来郵政公社から委託を受けてそれで業務を行ってきたという形でありますけれども、これ民営化にしますと、今度各、民営化会社は分かれるわけですから、委託を受けて、それは再委託というスキームになろうかと思いますけれども、それで、そういった形で従来どおりの業務というのが継続できるんでしょうか。
○政府参考人(細見真君) お答えいたします。
 郵便窓口業務、郵政事務、郵便窓口業務につきましては、これは郵政窓口事務の委託に関する法律におきまして、郵便局会社がまず郵便事業会社から委託を受け、それを簡易郵便局に出すという格好、再委託するという格好になります。それから、銀行業務、貯金の業務につきましては、これも郵便局会社が委託を受けましてそれを再委託をすると、簡易郵便局に再委託するという格好になろうかと思います。
 多分、委員の御関心は保険業務について一番おありかと思いますが、保険業務につきましては、ただいまの金融庁の方から御説明がありましたとおり、保険募集については再委託が認められていないということでございますので、他方、その他保険に関する業務、事務についてはこれは再委託が認められているということ、例えば保険料の収受とか保険金の支払と、こういったことについては再委託ができると、こういうふうに整理をされているというふうに理解をしております。
 したがいまして、簡易郵便局が保険業務を継続する場合には、保険募集の委託に係る契約につきましては郵便保険会社と直接に結ぶ、郵便局会社を通すということではなくて、郵便保険会社と直接結ばなければならないということでございますが、その他の業務、先ほど申し上げましたような保険料の収受とかあるいは保険金の支払等につきましては、郵便局株式会社が郵便保険会社から委託を受けた上で、さらに簡易郵便局に再委託すると、こういうことができるというふうに理解をしております。こういうスキームによりまして、郵便局株式会社が簡易郵便局を実質的に支援をしたり指示をしていくということは可能ではないかというふうに認識をしております。
 なお、ただいま申し上げましたような手法につきましては、民間においても既に同様な事例があるのではないかというふうに聞いておるところでございます。
○山下英利君 したがって、民間と同じイコールフッティングという状況になった場合には、今度は直接その委託契約を結ばなきゃいけない、保険の部分についてはですね、そういう状況になってくると。
 それは一つ横へ置いておきまして、そういった形で、その簡易郵便局自体がこれは郵政の民営化の中でその委託契約を結ぶということであれば、お互い状況もよく分かっているわけですから委託契約というのは結びやすいんじゃないかなと、そう思いますけれども、今回、例えば銀行の部門についていえば、これは、郵政を民営化するといろんなほかの銀行の商品も取り扱えるようになって、それで業務の範囲が広がりますよということが一つの答弁としても委員会で大臣から聞かれていたところなんですけれども、この場合の簡易郵便局の要するに、その再委託先の認定基準、まあ再委託先というよりもむしろ直接かもしれません。認定基準というのは、まあ簡易郵便局というのは、大体地方の言ってみれば兼業で、いろんな事業をやりながらそんな小体零細でやっているところがほとんどです。そういったところを代理店としての認定基準にきちんと入れられるのかどうかということについては、改めてこの委員会で私も今度は金融庁の方にお聞きをしたいんです。
 この銀行代理店業務というものを、例えば一般の、民間の金融機関と簡易郵便局がその代理店契約を結びますよといったときに、事業者としての認定であるとかあるいは兼業に対する制限とか、今回法律で書かれておりますけれども、そういったものというのはどういうような判断基準でごらんになるんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 一般論として申し上げますと、制度論といたしましては、民営化後の簡易郵便局につきましてもこれは一般の事業会社と同じような扱いになるわけでございます。ただ、簡易郵便局につきましては、一つは郵便局株式会社によりまして社会的信用があるものとして選任されることになること、それから現在滞りなく簡易保険契約の業務を行っていること、こういったことを踏まえまして、保険業法の下においてもその保険募集等の業務を適切に行うかどうかが判断されていくことになるものと考えております。
○山下英利君 今の一般論の説明、これはそれで結構なんですけれども、大事なことは、その地域におけるサービス、これが民営化した後で劣化することのないようにということは一つの基準でもありますし、むしろ劣化するというよりも、この銀行の代理店制度によってほかの金融機関の商品も取り扱って、いわゆる商売、商売というか品ぞろえを増やして、むしろ営業活動が活発になるということは一つのプラス要因だと私は受け止めております。
 もちろん、簡易郵便局のあるところというのはそんなに大きな金融ニーズがあるとは思いません。しかし、全国津々浦々、やはりそういった金融のニーズについてより幅広いサービスが提供できるようになるということが、この銀行代理店制度、これは、イコールフッティングというのは、郵政の場合からもそうですけれども、一般の民間側から見ても、やはりイコールフッティングで更にビジネスチャンスを広げるという意味では必要だと思いますので、一般論はそれで結構でございますけれども、実質的な運用については金融庁並びに民営化準備室の方にも十分配慮をいただきたいというふうに申し上げまして、もう時間が来てしまいましたので、私の質問、終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。





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