議 事 録


■第162回国会 参議院予算委員会 (平成17年3月22日)


○山下英利君 自由民主党の山下英利でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、この集中審議、冒頭でございますけれども、福岡県西方沖で発生をいたしました地震につきまして、政府に御質問をさせていただきたいと思います。
 この地震によりまして、不幸にして亡くなられ、あるいはまた、けがや家屋倒壊等の被害に遭われた方に対しまして、心から哀悼の意を表させていただくとともに、お見舞いを申し上げる次第でございます。
 そこで、政府に御質問をさせていただきます。
 まず第一は、新潟県中越地震が昨年末発生をいたしまして、いまだ復旧の途上というふうに伺っております。今回は、改めて福岡県西方沖で大きな地震が発生をいたしました。現在までのところ、政府が把握している状況、被害の状況について御説明をいただきたいと思います。
 そして第二点目は、被害に遭った現地では一日も早い復旧を望んでおられるというふうに思います。政府として今後どのように対応していく考えか、御説明をお願いしたいと思います。
 そして第三点目であります。この地震によりまして地元経済への影響も大変心配をされるところであります。どのように認識をされているか。
 以上三点につきまして、防災担当大臣に御答弁お願いいたします。
○国務大臣(村田吉隆君) まず、今回の地震によりましてお亡くなりになられた方がございまして、心から御冥福をお祈りをいたしたいと思います。同時に、被災者の方々にも心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 まず、被害の状況でございますが、消防庁の今朝六時半の数字でございますが、死者一名、負傷者六百七十五名、全壊家屋が十七棟、半壊百五十九棟、一部損壊が二千百十五棟と、こういうことでございます。住宅が被災した方を含めまして、約二千名の方が避難所に避難されていると、こういうことでございます。
 福岡市の玄界島ではがけ崩れもございましたし、それから多くの家屋が被災を受けまして、そういう意味で二次被害の危険もあるということから、漁業関係者十名程度を現地に残して、あとは島外に住民の方が避難される状況でございます。今後とも被災地の支援のために全力を傾けてまいりたいというふうに思っております。
 発災後からですが、直ちに情報収集に努めますと同時に、人命救助のために自衛隊あるいは緊急消防援助隊、警察広域緊急援助隊、それから海上保安庁が中心になりまして活動に当たりました。その後、玄界島での住宅あるいはがけ崩れがございましたので、そういう意味では応急危険度判定のための職員を現地に現地入りさせたと、こういうことでございます。それから、当日中に災害救助法を福岡市に適用いたしまして、炊き出しとか、これからは住宅をどう、仮設住宅を御要望があれば建設していくこと等を考えておるわけでございます。
 それから、中小企業者に対しても、そうした政府関係金融機関に対しまして、本日二十二日から窓口を開いたり、災害復旧貸付けの適用等の施策を講じておるわけでございますし、なお、玄界島には漁業者が大変多いわけでございますね、そういう意味では漁業関係者に対しましては経営安定資金の貸付け等を始めていると、こういうことでございます。
 以上でございます。
○山下英利君 一日も早い現地被災者の方々の復帰、これを切に望むものであります。どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
 そして、最後に総理の方から締めくくりといたしまして、今回の地震に対する政府の対応につきまして、その総理の決意とお考えをお伺い申し上げたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 震度六弱というかなり大きな地震でありましたけれども、被災者の支援にはこれからも政府を挙げて取り組んでいきたいと思います。また、あの地域は比較的今までも地震がなかったところでありますが、このように現実に起きたということを考えますと、いつ、どこでも起こり得るという日ごろの備えが大事だと思っております。
 休みのせいか、あれだけの大きなビルの窓ガラスが割れても、人通りが少なかったせいか、大事に至らなかったというのは不幸中の幸いだと思っております。今の建築の基準からいいますと、あのような地震が起こっても窓ガラスが割れて下に落ちないようになっているようであります。今後、そういう建築方法にしても、地震に強い、また被害を最小限に食い止めるような対策が必要ではないかと思っております。
○山下英利君 本当にこの一連の地震を見ておりますと、日本全国どこでもいつ起きるか分からないと。もう防災というものに対する国民全体の認識、これもますます高まっている中にあります。どうか政府の方としても全力でこの防災対策に対して取り組んでいただきたい、お願いを申し上げて、本日の本題でございます証券・金融・規制緩和に関する集中審議の質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初です。この金融、証券の改革というものが随分と進んでまいりました。これに対する評価と今後の課題についてということでお伺いをしたいと思います。
 一九九八年の金融システムの改革法等、日本版ビッグバン以降、金融・証券分野においての規制緩和を含めた金融システムの改革というのが本当に目まぐるしい勢いで進んできております。そして、一方では国民の金融資産一千四百兆と言われております。この金融資産の過半は依然として現預金にとどまっている状況であります。個人投資家が、証券市場への拡大を促しているいろいろな改革面についてもまだなかなか進んでいないというのが現状ではなかろうかと思いますが、総理にまずこれまでの改革に対します評価と、そして今後の課題についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私が総理に就任してから、金融・証券市場の健全な育成というのは今後の経済の活性化に欠かせないということから不良債権処理等を進めてまいりました。また、日本は特に貯蓄性向が強いと、これを貯蓄から投資へ流れを変えるべきではないかという意見にも耳を傾けまして、これまでも規制緩和等、貯蓄の流れを投資の流れにしていこうという方向性をどのように持っていくかというような様々な対策を練ってきたわけでございますが、ここのところ不良債権処理も順調に進んでおりますし、外国の投資家も日本の市場に目を向けてきた傾向が出てまいりました。また、ペイオフ実施を踏まえまして、金融機関等に対する不安感というものもだんだん払拭されてきたのではないかと。貯蓄から投資への流れの傾向も最近見えてきたのではないか。
 しかしながら、この金融・証券市場というのは非常に世界的な規模を持って、一国だけの事情で左右されるような状況ではございません。世界全体のいわゆる投資家のプロたち、こういう目を意識しておかないと企業価値の問題にも影響が出てくる。もう世界的な規模で日本の企業が世界にどう羽ばたくことができるか。同時に、日本の企業が社会から信頼されて発展できるか、そういう視点は今後ますます重要になってくるのではないかと思いますし、このような金融市場の改革が今後の日本の経済の活性化に資するよう、時代の変化を踏まえながら対応していかなきゃならないと思っております。
○山下英利君 まず最初に、防災担当大臣はもう離席していただいて結構でございます。
○委員長(中曽根弘文君) どうぞ。
○山下英利君 ただいま総理がおっしゃいました日本の企業の国際力を付ける、そういった意味においての外国の力との戦略的な提携というものは、これはもう民間の企業既に進めているところだというふうに思います。そして、実際、国際競争力が付く過程の中では、そういった外国の資本に対してしっかりとした説明責任、アカウンタビリティーを持つ、そういったことが大変大事だということは、もう民間既に動いてきているところであります。
 しかしながら、私も、最近テレビそれから新聞等で盛んににぎわわしておりますライブドアとフジテレビの一連の買収合戦を見ておりますと、ちょうど十五年前にニューヨークを中心としたアメリカのマーケットで盛んに行われた買収合戦が日本に再現したのではないかなというふうな思いを強くいたします。特に、その当時、私もMアンドAの担当部門に少し籍を置いたことがございましたので、実際に見ておりまして、あの時代のアメリカでの買収劇、これはある意味においては業界の再編といった戦略的なところもありました。しかし、多くはやはり金額をとにかく大きくすることによって手数料というものをしっかりと確保する、そういったマネーゲーム的なところの買収、こういったものも散見をされました。
 そして、そのときに、やはり相手の買収の対象企業を担保として資金を調達する、いわゆるリバレッジド・バイアウトという、LBOなる用語もその当時から発生してきたわけであります。今正に踊り場の日本経済界において、この実体経済にこういった巨額の買収、しかもそれを敵対的な買収という形で仕掛けるということが実体経済にどういった影響を与えていくのだろうかという点については私も不安を持っているところであります。
 その点については後ほどお話をさせていただきたいと思いますが、私の質問の趣旨は、健全な証券市場の形成をするための今の現状の状況と今後の課題についてということが大きな質問であります。
 この健全という意味はいろんな意味がございます。すなわち、公正であり、かつ透明なルールによって市場システムを運営し、投資家も、それからいわゆる起債をする発行体も公正なルール、要するに透明性を高めることによって投資家の信頼を得ると、そういった意味での市場の健全性であります。そしてもう一つは、すなわち今、日本でこの長い間景気が低迷した中でこれから産業を育てていく、新しい産業を育てていくといった意味における投資家の育成というものも非常に大切なポイントだと、そういうふうに思っております。
 今、現状、いろんな改革を進めていただいております。投資家の保護あるいは消費者の保護といった形での改革の中で、やはりルールにのっとった市場での活動と、そしてそれがルールが、ルールを破ってなければいいんだという考え方に対して、やはりこれは制度をきっちりとつくり上げていくのと同時に、その制度の運用に対してしっかりと監視をする、そういったことが投資家の信頼を得るには最も必要ではないかなというふうに思っております。
 そういった意味におきまして、私は、金融担当大臣に先ほど申し上げた健全な証券市場といった意味での健全の意味をお聞きをしたい。そして、今後課題となっている点について御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 委員からは健全な意味合いについての御質問があったわけでありますけれども、多くの部分を今委員自らが御指摘になられたんではないかというふうに思います。私どもとしても、健全な市場育成をしていくためには市場に対する信頼というものが極めて重要でありますし、またそのためには公正性、透明性というものを維持をしていく、確保していくということがとても大切なことではないかというふうに思っております。
 こうした観点から、仮にやはり問題が生じるとするならば、それに対して適切な対応をしていかなければいけないというふうに思っておりますし、また企業においても、株主を始めとしたステークホルダー、この利益というものを十分に勘案した、そうした経営というものが求められているんではないかというふうに思っているところでございます。
 金融改革プログラムにおきましても、健全な金融・資本市場というものを育成をしていく、その重要性を指摘させていただいたところでございまして、様々な施策というものをその中に盛り込めさせていただいているところでございますが、投資家保護、そして利用者を保護していく、そのルールというものを整備をして、そしてそれを徹底させていくということが極めて重要でありますし、また健全な市場を発展させていくためにも市場の可能性というものを十分引き出せるような、そういう環境整備をしていくこともとても重要なことでありますので、そうした観点から健全な市場の育成に向けて更に努力を続けていきたいというふうに思っております。
○山下英利君 今私が御説明した中で、やはり市場をしっかりと監視するという点においての監視力、いわゆる証券監視委員会というものが盛んに議論をされております。
 例えば、今回問題となったライブドアのニッポン放送株買収において、時間外取引で三分の一を超えるいわゆる重要な取引が行われたと。聞きますと、三分の一を超えた場合にはTOBということのルールに該当をさせると、TOBを適用するというふうに漏れ承っておりますけれども、じゃ、そしたら、三分の一までのぎりぎりまで買い進めて、あとは場で買って経営権を握る行動は、これは許されるのかどうかというようなところもやはり感情としてあるわけであります。そういったところもしっかりと見ていく、やはり監視して、そしてそれを抑止力とする、この監視の力というのは大変大事だと、そういうふうに思っております。
 日本の証券監視委員会がやはり今の体制で本当にそういったところまできめ細かい対応ができるのか、私はやや疑問を持っているところでもございますので、その辺しっかり金融庁に御検討いただきたいと思いますし、ここで総理に改めてお伺いをしたいと思います。確かに、民間でやる、民間は民間の活力ということで今証券の市場が動いているわけですけれども、総理の御感想をお聞かせください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今、金融担当大臣が話されたように、やはり市場の公正性、透明性、企業の価値を高めるためにはいろんな方法があるようでありますが、こういう取引等におきましても公正さが確保されるような対応が必要だと思っております。
○山下英利君 ありがとうございました。
 じゃ続きまして、この証券、金融の規制緩和に関しまして、やはり今大事な今の国の財政上の問題から財務大臣に、いわゆる国債の管理政策というものに絡んで、この市場というものに対する見方について御質問をさせていただきたいと、そういうように思っております。
 証券市場といいましても、株、債券、まあいろんな品種があるわけであります。その中においてやはり国債というものが、今国の大きな借金をしょっている中でこれからやってくる大きな問題として大量償還の問題がございます。
 まあ大量償還問題を控えて、国債を安定的に消化をしていく、そして市場を安定的にコントロールというよりもリードしていく、こういった施策というのは今の財政運営において非常に大事だと、私はそのように考えておるところであります。国債の大量償還に対しては、年度ごとの平準化を図るとかいろんな施策をいただいているということは、この間財政金融委員会でも大臣からも御説明をいただきました。
 しかし、もう一つ忘れてはいけないのは、国債ともう一つは財投、関係の財投債あるいは財投機関債、こういったものも合わせたやはり市場での消化の、消化力を付けていってもらわなきゃいけないと、そのように思っているところでございます。
 そういった観点から、今の財投改革の流れにつきまして、そしてこれからこの財投あるいは財投機関債をどのように持っていくのか、まず大臣から御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 財投債にせよ財投機関債にせよ、平成十三年度以降、制度改革をいたしましてそれぞれマーケットで必要なものを、財投、機関、それぞれ必要なものを調達するというふうにしたわけでございます。
 それで、まず財投債というものはまあ国債そのものでございますから、やはり国債の全体で、山下委員が指摘されましたように、当分、大量発行時代、大量償還ということはございますから、ここのところの基本は、やはり財政構造改革をしっかりやって国債に対する市場の信認をきちっと取り付けていくということではないかなというふうに思っているわけでございます。
 この方は、今も山下委員も若干お触れになりましたけれども、その上で、マーケットとの対話をきちっとやって国債管理をやっていく、市場のニーズをやっぱり発行者が十分に取り入れていくということではないかと思います。この点ではいろいろ工夫もさせていただいて、マーケットの対話をやっていく仕組みもつくってきたわけでございますし、また、マーケットの保有者層の多様化というようなことも考えて、マーケットのニーズを取り入れるようにしてきたと。
 それから、財投機関債に関しましては、これはやっぱりそれぞれの機関のディスクロージャー等もしっかりやって、本当にそれぞれの財投機関がどういう体質を持って、そして何ゆえにこの資金が必要なのかということをやっぱり明らかにしていくことが私は一番必要なことじゃないかなと思います。
 特に、財投機関債という場合には、財投機関という公の色彩のある機関でございますから、マーケットにどことなく隠れた政府保証があるんではないかというような認識もないわけではないと思います。しかし、これはもう委員御承知のようにそういうものではないわけでございまして、本来その財投機関がきちっと自分の責任で調達して返していくべきものでございますから、いろんなことを考えなきゃいけませんが、そういう財投機関の透明度を、ディスクロージャーを高めながらやっていくということではないかなと思っております。
○山下英利君 大臣のおっしゃるとおりなんです。
 そして、今国債の発行残高はこれだけありますと、五百兆、地方が二百兆で七百兆だというだけではなくて、いわゆるこの財投債あるいは財投機関債、そこまで含めた要するに市場での消化力、これを高める努力をしていかなきゃいけないと、私はそのように思っております。したがって、あるいはいろんな組み合わせた金融商品等出てまいります。
 ここでちょっと質問が戻りますけれども、先ほどの市場の監視機能というのは、これからますます、そういった証券が組み合わさった非常に多様化した、高度化した商品によって市場が形成されていくということであります。したがって、財務大臣、金融担当大臣、両方の大臣にお願いをしたいんですけれども、そういった市場の透明性を高めるとともに、やっぱりその市場において公平に投資家が消化ができる、その監視をしっかりとやっていっていただきたいし、また、その流動性を高めるような施策という意味での御努力をいただきたいと、私はそのように思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そして、改めて金融担当大臣に御質問をさせていただきたいと思います。先ほど総理の方からもお話もございました、貯蓄から投資への流れというものであります。
 確かに今、国民の金融資産一千四百兆円と言われています。実体的にはどれだけの金額なのかというところはなかなかつかみにくい状況でありますけれども、本当にこのお金が貯蓄から投資へどれぐらい流れていったらいいのか。要は、日本において基本的に支える貯蓄というものをどれだけ、そして投資というものをどれだけ、そして投資の中身としてそれがいわゆる新しい産業を育てる株なのか、あるいは国を支える債券なのか、そういったいろんな多様化に対して、一口に貯蓄から投資へと言ってもやはりその行き先はかなり細かく分かれるんだと、そういうふうに思っています。
 一方、米国と日本との大きな違いを言いますと、個人資産の預金と株式投資との割合というのがかなり違うというところがありますね。これはなぜかというと、私が考えるところでは、やはりアメリカというのは、資本市場を国の経済を支えるある一種公共財産であるというふうな位置付けの下に、やっぱりそれを支えてやろうと、支えていこうという部分が一般の投資家にあるんではないかなと思います。あるいは、そこでそのリスクを取って、リスクに見合うきちっとしたいわゆるリターンを取るという市場に対する考え方。一方、やっぱり日本では、特に株といいますとやっぱりそれは私的な金もうけの手段にすぎないというふうな見方というのがやっぱり引き続きあるんだと思うんですね。
 先ほど透明性を高めるというふうなことで御説明をいただきましたけれども、具体的な制度設計として、これから要するに市場の信頼を高めるための、先ほどの監視力の強化というようなところも私お話をさせていただきました。金融担当大臣の方から、具体的なこの新しい制度設計についてのお考えがありましたら是非ともお聞かせをいただきたいなと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 委員からは幅広く重要な御指摘がなされたというふうに思っております。
 先ほどお触れになられましたように、我が国の金融システムというのは間接金融に大きく依存をしていると。結果として、銀行にリスクが過度に集中していることから、金融システム全体で幅広くリスクテークが行える状況が望ましいわけで、マネーフローの構造改革というものを進めていかなければいけないというふうに思っているところでございます。
 こうした観点から、先ほど総理からも御答弁がございましたように、貯蓄から投資への流れというものを確かなものにしていく。そのためにも証券市場の構造改革と、そして活性化ということを図っていくことは極めて重要なことであり、リスクフリーの国債市場だけではなくて、こうしたリスクのある市場というものが活性化していくことが日本経済の発展に極めて大きな影響を与えていくことになろうかというふうに思っております。
 もとより、家計が金融資産をどの程度投資に振り向けるかと、これは一義的に家計において判断すべき問題であろうかというふうに思いますが、私どもといたしましては、家計が良質で多様な金融商品というものを安心感を持って、信頼感を持って選択できるような環境をつくっていくということが極めて重要であるというふうに思っておりますので、こうした観点からも、金融改革プログラムに盛り込まれた施策というものを着実に実施していくことによって金融・資本市場のその一層の整備に取り組んでいきたいというふうに思っております。
 また、証券市場の信頼性を確保していくためにも監視機能を強化をし、体制を整備していくということはとても重要なことであります。委員が御指摘されたことは私どもとしても大変重要なことだというふうに認識をしております。
 したがって、今日までも、証券取引等監視委員会の人員というものを、大変厳しい状況でありますけれども、それを着実に増加をしていく、あるいは専門家の方々というものを積極的に採用させていただいている、また自主規制機関とも意見交換をさせていただきながら、機能強化、体制の整備に取り組んでいるところでございますけれども、更にこうした努力というものを続けていきたいというふうに思っております。
○山下英利君 もう時間も大分残り少なくなってきたわけでありますけれども、その監視力の強化というのが今やはり大きく問われている、それが現状だと思います。そして、監視力を強化し、そして公正な取引、これを破った者に対する罰則、これは厳しいということによって初めて抑止力というものが出てくるんだと思います。かつて、一九九〇年前後のあのアメリカの大買収劇のときにも、やはりインサイダー取引というものに対する厳格な罰則、これによって、今現状ではマネーゲーム的な買収というのは影を潜めているわけであります。
 どうか、それが投資家に対する信頼度の回復だという点においての大きな要因であることを改めて私から申し上げさせていただいて、時間も参りましたので、質問終わります。
 ありがとうございました。





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