議 事 録


■第159回国会 参議院経済産業委員会 (平成16年4月27日)


○広野ただし君
 やはり、価格形成あるいはリスクヘッジにしても、今やこういう国境がなくなってきているわけでありますので、トウモロコシあるいは大豆を取りましても、あるいは石油関係を取りましても、国内だけで考えていてはいけない時代だと思います。
 ですから、海外からも外国の資本が入ってくる、資金が入ってくる。そういうものが今現在どれぐらいになっているのか。商品取引では二割ぐらいになっているんではないかと言われているようでありますが、株式市場でもどんどん外国投資家の、それを中に呼び込んでというようなこともやっているようでありますので、やはり海外に負けないように、垣根を余り、投資家保護といいますか、そこのところもやらなきゃいけないんですが、余り規制ばかりしまして海外から入らなくなってしまったのではこれまたおかしなことになりますので、その兼ね合いのところが非常に難しいところかなと、こう思うわけでありますが。
 ところで、この商品そのものを取りましても、商品先物市場と金融先物と、こういうものがあるわけですね。そしてまた、株式市場、証券取引所と、こういうところがあるわけです。一番そういう資金の動きに対して敏感なのは税制だと思うわけですが、その税制において、最近、確かに証券取引と、商品取引と先物というところで、従来、商品では二六パーもの譲渡益課税があったものは二〇パーに下げたということなんですが、株式はまたそこから一〇パーに下げるわけですね。要するに、この商品と株式との、証券とのアンバランスがあるんですが、これはなぜそうなのか、将来それは是正されるものなのか、その点について財務省から伺いたいと思います。
○大臣政務官(山下英利君)
 広野先生の御質問にお答えを申し上げます。
 先生御指摘のとおり、商品先物取引に係る所得につきましては、この平成十五年度の税制改正で申告分離課税の税率を二六%から二〇%に引下げをいたしました。それと同時に、損失金額のうち、その年において控除できないものにつきましては、翌年以降三年間の繰越控除を認めるという形で今動いているところでございますが、財務省といたしましては、これによって商品先物取引のリスクヘッジの機能の向上と併せて個人投資家のより一層の市場参加、これによる市場の流動性の確保が期待できるというふうに思っているところでございます。
 一方、先生御指摘のとおり、有価証券につきまして上場株式一〇%という話でございますけれども、商品先物取引に係る所得に対する税率の上場株式並みの引下げとか、あるいは損益通算の拡大につきましては、この上場株式等に対する一〇%の優遇税率というのは、貯蓄から投資へという政策要請も踏まえまして一般の個人投資家の株式投資を促進すると。そして、日本の金融が間接金融主体から直接金融へのシフトを進めるといった観点から五年間の特別措置という形で設定されているものでございます。
 他の金融商品とのバランス等を考えていかなければいけないと、そういう必要があるものと考えておりますけれども、いずれにいたしましても、現在、政府税調の金融小委員会におきまして、金融資産性の所得課税の一体化に向けまして、その範囲あるいは税率、そして損益通算など、多岐にわたる課題につきまして幅広い検討が進められているところでございますので、その議論を注視してまいりたいと、そのように思っておるところでございます。
○広野ただし君
 正に間接金融から直接資本調達といいますか、そういう観点、そしてまた海外との、これだけ国境がなくなってきている海外の取引所関係とのことからいって税制というのは非常に大きな影響力を持つわけで、私はこの商品取引課税二〇パーを更に株式と同じような扱いにしていくということは非常に大切なことで、是非その並びのことを大臣にも将来お力をいただいてやっていっていただきたいなと、こう思っております。
 ところで、もう一つ、この商品取引の中で、これは穀物取引は農林省、そして工業品は経済産業省、そして金融先物は金融庁と、そしてまた株式市場は金融庁、こういうようなことで三省庁にまたがっているわけです。商品取引所も幾つも各地にありまして、これは昔、小豆をやりましたとか、あるいは繊維をやりましたとか、いろんなところから各地にあるわけでありますけれども、その各地域の規模がどんどん細ってきておって、そういうところで各所管省でばらばらにやっておっては、私はどうも、せっかく投資家の資金が入ってこようとしているときに、なかなか信用といいますか、そういうものが得られない。
 だから、ある規模のものに統合をしていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思うんですね。しかも、その所管をばらばらにやっているんじゃなくて、共管といいますか、穀物も工業品も一緒に取り扱うようなマーケットにしていくとか、そういうことが必要なんではないかと、こう思っておりますが、大臣、いかがでしょうか。

〈中略〉

○広野ただし君
 それでは、ちょっと、伊藤副大臣、また政務官との時間の関係もあって、最近新しくといいますか、いろんな形で出ているんですが、外国為替取引ですね。
 これ、為替取引は、まあ政府関係者がディーリングルームでこうやっているということなんですが、取引所のごとくに装ってこの外国為替取引というものが行われて、これも非常に取引高が大きくなりますから、それで痛い目に遭っている、ひどい目に遭っている人たちもいるわけなんですが、私も、しっかりとしたルールの下に、取引所のようなルールの下にやっていくということが必要なんではないかと思うんですが、為替ということになると、これまた金融庁なのか財務省なのかというようなことでちょっと腰が引けているんじゃないかというふうに思うわけでありますが、外国為替取引のことについてお伺いをしたいと思います。
 まず、伊藤副大臣の方から。
○副大臣(伊藤達也君)
 外為は自由化されておりますので、そしてこの外為の問題については、基本的には所管は財務省ということになるのではないかというふうに思います。
○大臣政務官(山下英利君)
 外国為替取引についての所管は財務省でございますので、関係当局と一々話をしていきたいと、そういうふうに思っております。
○広野ただし君
 これは、外国為替の方は財務省なんですよ。だけども、金融先物と極めて似たような形で取引を行うんですよ。ですから、ここのところをきちんとしたルールを作ってやっていくことについては、私は金融庁だと思うんですね。ですから……(「金融庁」と呼ぶ者あり)金融庁でしょう。ですから、これをしっかりとやるのかどうかという、まあやるに当たってもいろんな段階を踏まなきゃいけないとは思いますけれども、やはり前向きにやりませんと、各省所管だ、違うんだとか、こうやっていますと、その間にすざまじくまた被害に遭う人たちが出てくるんですね。
 その点について、もう一度伊藤副大臣の考えを伺います。
○副大臣(伊藤達也君)
 先生のお話の中で、例えば御指摘の中に外国為替証拠金取引、こうしたものについての御指摘をされているんではないかというふうに思いますが、こうした問題については、今、国民生活センターにも大変苦情の件数が近年増加をしておりますし、そのトラブルの被害に遭われている方々というのは高齢者を中心とした問題でありますので、私どもとしてもこうしたトラブルについては大変深刻に受け止めておりますし、注視をしておるところでございます。
 こうした問題に対応するために、まずガイドラインというものを策定をいたしました。これは十五年十二月二日に公表して、直ちに適用をしているところでございます。さらには、この取引の注意喚起をしていく、これも極めて重要なことでありますので、金融庁のホームページにこの注意点を掲示をさせていただいて、さらに金融商品の販売法の施行令というものを改正をさせていただいて、すべての取扱業者を金融商品販売法の適用対象とすると、こういう措置を講じてきたところでございます。
 今後も、これまで講じさしていただいたその諸措置の効果や、さらに金融審議会でこの問題について今議論をしているところでございますので、外国為替証拠金取引に関する追加的な投資家保護と、こうしたものの必要性についても検討をしっかりしていきたいと考えているところでございます。
○広野ただし君
 是非しっかりと受け止めていただいて、正に商品取引と似たようなものなんですね、証拠金取引という形でですね。金融先物の方の市場は、取引については金融庁がちゃんとやっていると。これは、ところが、金利が今現在ゼロの方な形で超安定のスタイルになっているものですから、金融先物の方は随分今低迷をしている。しかし、債券の市場はまたすごいんですね。これは、債券の方は証券取引所でやっていると。
 こういうような形で、本来は金融市場という形で、いろんな意味で相互に連絡を取り合いながらやっていけば、私はまた大きなマーケットになってくる。特に金融先物と債券、ここのところは非常に大切なことで、特に将来、更に国債市場が、国債がどんどんどんどん発行されるということになってきたときに、そのリスクヘッジという問題が必ず出てくるわけですね。そのときに、証券市場だ、こっちは金融先物だというやり方でやっていることが、またいろんな形で問題点を私は起こすんだと、また国債を消化し切れなくなってくるというふうに思うんですが、このところでどんな見解をお持ちか、伺いたいと思います。
○副大臣(伊藤達也君)
 国債政策のことについてはちょっと別だと思うんですが、今、先生の御指摘の中に、だからこそその取引所の統合ということも視野に入れてというところもあるのかなというふうに思いますが、その国際競争力を確保すると、こうした観点からは、昨年、証券取引法及び金融先物取引法というものを改正をさしていただいて、先生御承知のとおり、持ち株会社制度というものを導入をさせていただいたところでございます。
 先生の御指摘の点も踏まえながら、私どもとしても、先ほどから答弁をさせていただいておりますように、投資家のニーズあるいは取引所に参加をされる方々のニーズというものを十分に踏まえながら今後の対応をしっかりやっていきたいというふうに思っておりますけれども、しかし統合の問題につきましては、これは東京金融先物取引所そして証券取引所のそれぞれの取引所の方々がやはり判断をするべきものだというふうに考えております。
○大臣政務官(山下英利君)
 国債に関しては、財務省はこれからの大きな課題と受け止めておりまして、実際その消化ということを考えたときに、やはり投資家、そして市場というものと密接に、注視して行っていかなければいけないと、そのように思っておりますので、関係当局としっかりと連携を取って、その方向で進めていきたいと思っております。
○広野ただし君
 やはり金融ビッグバンという形で随分前からやって、私は、最終的に非常に行政当局においてやり方がまずかったんだと、こう思っております。
 商品のビッグバンというものもあって、現在着々と進んでいるんだとは思うんですけれども、金融先物なんかにおいて、また債券の市場ということも考えて、どうも各省ばらばらなところが、経済あるいは金融における動きになかなかうまく付いていかないということが、また一般の投資家に対してひどい目に遭わせるというようなことにもなっている面があるんではなかろうかと、こう思いますので、是非各省庁の連携をしっかりと取っていただきたいと思います。
 ところで、商品取引のビッグバンに入りたいと思います。
 伊藤副大臣と山下さん、どうぞ、結構でございますので。
 商品取引の方のビッグバンということで、手数料自由化ということが現在進んでおります。来年から手数料が自由化をされると、こういうところでありますが、そのことに伴って、またいろんな環境整備といいますか、そういうものもしてきておられるんだと思います。そして、余りにも過当競争あるいは過剰サービスという形になって、これがまたせっかく投資家が中に入ってくることを阻害するということになってもまたいけないんではないかと、こういうふうに思いますが、よく投資家保護ということと自由化ということを、またあるいは会員各社に対する規制緩和というものもうまく見合わせながらビッグバンというものを進めていかなければならないんではないかと、こう思っておりますが、この会員各社に対する規制緩和といいますか、そういうものがどういうふうになされておるのか。手数料のほかに、手数料自由化のほかにありましたら、御紹介いただきたいと思います。




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