| 議 事 録 |
■第161回国会 参議院憲法調査会 (平成16年11月24日)
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○会長(関谷勝嗣君)
以上で意見陳述は終了いたしました。 それでは、ただいまの意見陳述に対し、一時間程度、意見交換を行いたいと存じます。 委員の一回の発言時間は五分以内でお願いいたします。 御発言は着席のままで結構でございます。 なお、まず最初に各会派一巡するよう指名いたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 山下英利君。
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○山下英利君
自由民主党の山下英利でございます。ありがとうございます。
今の御発言の中をずっと伺っておりまして、やはり一番大事なことは、立法府の権限と司法の権限のチェック・アンド・バランスをどう利かせていくかということであると私は思っております。
したがって、今、日本における違憲審査制度に関する問題として、やはり最高裁に対して多数の上告事件に忙殺されて憲法判断という責務がおろそかになっているというような声もありますし、しかし一方では、憲法三十二条で裁判を受ける権利、そして八十一条では終審裁判所としての最高裁の位置付け、これがある中で、最高裁は上告審でありまして、違憲審査について最終審という二重の責任を負っているというようなところで任務が過大であるというふうなことも言われているところでございます。
大事なことは、我が国の違憲審査制度にあっては司法府がより積極的に、いわゆる消極姿勢というようなことが言われる中で違憲判断を含めた憲法判断を行うということが大事ではなかろうかなと、私はそのように思うわけでございます。
そういった中で、最高裁判所の改革案として先ほど来お話も伺いましたが、憲法裁判所の導入であるとか、あるいは最高裁憲法部といいますか、最高裁の中に憲法を専門に扱う部署を作るとか、あるいは下級裁判所を設けて、そちらに一般審を持っていくとか、いろんな案が出されているところでありますけれども、憲法保障の役割として、司法の中でいわゆる憲法判断がしっかりと出されるようにすることがまずこの改革の一番の大事な点ではないかなと思っております。
そういった中でやはり更に議論を深めていかなければいけないのは、この違憲審査制度において、付随的な審査制度、これを取るのか、あるいは抽象的な審査制度を取るのかというところが大きなポイントではなかろうかなと、私はそのように思っております。最高裁が憲法判断に消極的であるということに対しても、やはりこの付随的審査制度あるいは抽象的審査制度というものをしっかりと踏まえながら、この組織体制、そして最高裁の機能強化というものを図るべきであるというふうに思います。
そして一方、内閣法制局という問題でございますけれども、内閣法制局は、すなわち、これは憲法の適合性を内閣において法律発効前に審査するという形であります。したがって、あくまでも司法は司法として独立してしっかりとこれは判断するということが必要なのであって、従来、法制局の憲法解釈を受け身の形で容認してきたということについての私は反省があると思いますし、そしてまた一方、憲法判断に消極的であった裁判所だと言われることがやはり国民にとって近い存在でないということが言えるのではないかなと、そのように思います。
実際には幾多の案件審査をしておりますけれども、違憲ということで言えば数が少なかったということではないかなと。しかし、あくまでも憲法判断に対しては違憲、合憲を含めた積極的な取組姿勢というものを確立することが必要だというふうに私は思います。
そのような中で、今、司法制度改革が行われておりまして、身近で早くて頼りがいのある司法を目指す改革と言われておりますけれども、国民の感性が本当にこのままでいくと、いわゆる日本も欧米型の訴訟社会といったものに同化していってしまうというふうなことは私は一つは懸念としては持っておるところであります。したがって、これは社会的な要請ということでもあるかもしれませんけれども、日本が長年培ってきたやはり感性というものを大事にした司法制度改革、これは必要ではないかなというふうな意見も述べさせていただいて、私の発表とさせていただきます。
ありがとうございました。
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