山下英利 IN ACTION
〜Journalism 寄稿文〜

新聞・雑誌等の掲載文です。

■イラクへの自衛隊派遣


京都新聞(政論・京滋国会議員緊急インタビュー)2003年12月12日

―イラクへの自衛隊派遣は、どのような意味を持つのか。

 「派遣決定は、日本が国際協調の中で前進していることを示すもので、当然の判断だ。イラクは今、テロの巣くつになっている。一日も早い復興を支援し、健全な国にすることが、『テロと闘う』ということだ」
 「日本人外交官二人が殺害された事件は、重く受け止めなければならない。しかし、外交官は現地に行くべきではなかった、という声は聞かれない。外交官が危険なところで業務に当たるなら、それを守る力も必要だと言えるのではないか」


 ―現地の治安情勢には不安がある。

 「イラクの現状は、まさに無政府状態だ。しかし、だからこそ行かねばならない。先延ばしするほど悪化する。小泉首相の決断は、派遣する事で生じるリスクと、行かせなかったために失うものを考え抜いた結果だろうと思う」


 ―自衛隊派遣で、日本はどのような役割が担えるのか。

 「日本が目指すのは、国際的な協力関係の下でイラクを民主化していくこと。それにはテロで一時引き上げを余儀なくされている国連に復興の場に戻ってもらい、国連をベースにした支援活動を続けることだ。そのためにも、日本が現地に赴く意義は大きい」
「日本が行くことで、復興支援に距離を置くフランスやドイツにも参加を働き掛けることができる。日本は欧州に対し、米国とは異なる影響力があるからだ。米国もイラク人への権限移譲を約束している。国連を中心にした次の舞台へつなげるため、自衛隊の存在が果たす割合は大きいのではないか」


 ―不測の事態が起きたらどうする。

 「難しい局面に出合うことも予想できる。他国の支援部隊が襲われた時、救援すべきかどうか、憲法上の判断に迷うこともあり得る。現地の指揮官が決断するしかないケースもあるだろう」
 「そういう場合、現場判断の結果責任は、政治がきっちり受け止めるべきだ。派遣される自衛隊員は、国の名誉を背負っているともいえる。判断の責任を現場に『丸投げ』するようなことは絶対にしてはいけない」


 ―特措法による派遣ではなく、恒久法を整備すべきとの声もある。

 「自衛隊派遣は、さまざまな状況を踏まえ、日本政府が自ら判断した。今後も憲法や法律を慎重に吟味し、個別に対応した方がいい。恒久法をつくっても、憲法が今のままなら両者の違いの議論が永久に続くだけだ」
 「自衛隊を海外に出せる体制をつくるよりも、もっと基礎的な法体系を整備し、派遣がなぜ必要かという国民への訴えを確立することが必要だ。それをせずに、体制だけ整えて派遣するというのは順序が逆だ」








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