山下英利 IN ACTION
〜Journalism 寄稿文〜

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■首相のリーダーシップ

京都新聞(政論・2001通常国会)2001年3月5日


 首相に必要なリーダーシップとは、国民を支える気概を持ち、国の置かれた立場を理解して勇気ある決断を下すことだ。

 評価は分かれるが、田中角栄元首相は、列島改造論で内需を引き上げ、アジアに目を向けて日中国交回復を実現、アメリカとも丁々発止の議論を挑んだ。逆に、細川内閣以降の連立政権は印象が薄い。政権の安定が優先され、政策が見えてこない部分があるためだ。

 日本では、首相や大臣が短期間で交代しても、政策がぶれずに回っていくシステムが出来上がっており、その意味では、官僚機構は危機管理に強いといえるだろう。

 だが、ハワイ沖での「えひめ丸」事故のような官僚レベルを超えた問題が起きた時には、政治のリーダーが組織を引っ張らないといけない。

 政治主導とは、国民に近い位置にいる政治のリーダーが行政に踏み込んでいくことだ。それには、英国のように、首相候補を明確に示して国政選挙を行うなど、政治と国民の距離を縮めるような改革を進めていかなければならない。

 国民は、首相の顔が直接見えないことへの不安感がある。株価一つをとってみても、今は日銀の金融政策だけで動く時代ではない。首相自身が、景気の現状や構造改革について、国民への明確なメッセージを送ることが大切だと思う。







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